令和5年度の国内旅行業務取扱管理者試験の過去問にチャレンジしているけど、約款の問題がとても難しい。詳しい過去問解説はないかな。
この記事は、そんな疑問に答えます。
ツナグ旅では令和5年度の国内旅行業務取扱管理者試験の問題解説を4記事にわたって解説しています。
- 旅行業法及びこれに基づく命令
- 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
- 国内旅行実務(宿泊料金計算、JR運賃計算、国内航空運賃、貸切バス運賃計算)
- 国内旅行実務(国内観光地理)
この記事では(2)を解説しています。
こんにちは、ツバサです。
好評の過去問解説シリーズです!
今回は、令和5年度に実施された国内旅行業務取扱管理者試験に出題された約款の過去問解説していきます。
過去問にチャレンジしている人や問題の解き方を知りたい人は必見です!
ブログ運営者のツバサです。総合旅行業務取扱管理者、国内旅行業務取扱管理者共に全科目受験で同年に1発合格。国内旅行業務取扱管理者の試験は90%の正答率、総合旅行業務取扱管理者の試験では85%の正答率でした。格段にレベルが上がったと言われている2020年度の総合旅行業務取扱管理者の海外旅行実務では200点満点中、自己採点で175点を獲得。
- 令和5年度・国内旅行業務取扱管理者試験の解説:約款編
- 約款の問題 (1):適用範囲、用語の定義
- 約款の問題 (2):旅行契約の内容、手配代行者、契約の申込み
- 約款の問題 (3):電話等による予約、契約締結の拒否
- 約款の問題 (4):契約の成立時期、契約書面の交付、確定書面
- 約款の問題 (5):契約内容の変更、代金の額の変更
- 約款の問題 (6):旅行者の解除権
- 約款の問題 (7):旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除
- 約款の問題 (8):旅行業者の解除権−旅行開始後の解除、契約解除後の帰路手配
- 約款の問題 (9):旅行代金の払戻し
- 約款の問題 (10):団体・グループ契約、契約責任者
- 約款の問題 (11):旅程管理、旅行業者の指示、添乗員等の業務
- 約款の問題 (12):旅行業者の責任、旅行者の責任
- 約款の問題 (13):受注型企画旅行
- 約款の問題 (14):旅程保証
- 約款の問題 (15):旅程保証
- 約款の問題 (16):特別補償、特別補償規定
- 約款の問題 (17):特別補償規定
- 約款の問題 (18):手配旅行契約
- 約款の問題 (19):手配旅行契約
- 約款の問題 (20):旅行相談契約
- 約款の問題 (21):一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
- 約款の問題 (22):フェリー標準運送約款
- 約款の問題 (23):JR旅客営業規則
- 約款の問題 (24):宿泊約款
- 約款の問題 (25):国内旅客運送約款(全日本空輸)
令和5年度・国内旅行業務取扱管理者試験の解説:約款編
令和5年度に実施された国内旅行業務取扱管理者試験の約款の過去問を解説していきます。
約款の問題 (1):適用範囲、用語の定義
(1) 募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者が法令に反せず、かつ、旅行者の不利にならない範囲で口頭のみにより特約を結んだときは、その特約は約款に優先して適用される。
イ:旅行業者が旅行者との間で締結する契約において、約款に定めのない事項については、法令又は一般に確立された慣習によるが、ここでいう法令とは、消費者契約法に限定される。
ウ:海外旅行とは、本邦外のみの旅行をいい、国内旅行とは、海外旅行以外の旅行をいう。
エ:カード利用日とは、旅行者又は旅行業者が契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいう。
答え:エ
選択肢(ア)は、特約を結ぶ際の条件は3つで「法令に反しない」「旅行者の不利にならない」「書面で結ぶ」となるため、口頭のみは誤り。
選択肢(イ)は、ここで言う法令は主に民法や商法に当たるため、消費者契約法に限定するは誤り。
選択肢(ウ)は、海外旅行の定義は「国内旅行以外の旅行」、国内旅行の定義は「本邦内のみの旅行」となるため、誤り。
約款の問題 (2):旅行契約の内容、手配代行者、契約の申込み
(2) 募集型企画旅行契約の部「旅行契約の内容」「手配代行者」「契約の申込み」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:通信契約の申込みをしようとする旅行者は、旅行業者所定の申込書に所定の事項を記入の上、旅行業者が別に定める金額の申込金とともに旅行業者に提出しなければならない。
イ:旅行業者は、契約の履行に当たって、手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者、手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがある。
ウ:旅行者が旅行の参加に際し、特別な配慮を必要とする旨を、契約の申込時に申し出たときは、旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ、この申出に基づき、旅行業者が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は、旅行業者の負担とする。
エ:旅行業者は、契約において、旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って、運送・宿泊機関等の提供する運送、宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように、手配することのみを引き受ける。
答え:イ
選択肢(ア)は、通信契約は通信手段(電話やインターネット等)を利用して旅行を申込み、クレジットカードで旅行代金を決済することになるため、申込書を記入して申込金とともに旅行業者に提出するは誤り。
選択肢(ウ)は、特別は配慮を必要とする希望があった場合のポイントは3つで「旅行の申込み時に申し出を行う」、「旅行業者は可能な範囲でそれに応じる」、「それに伴う費用は旅行者の負担となる」になるため、旅行業者の負担は誤り。
選択肢(エ)は、旅行契約とは「旅行業者は旅行者に対して、運送、宿泊、その他旅行サービスを手配して旅程を管理することを引き受ける」こととなるため、手配のみを引き受けるは誤り。
約款の問題 (3):電話等による予約、契約締結の拒否
(3) 募集型企画旅行契約の部「電話等による予約」「契約締結の拒否」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者は、電話、郵便、ファクシミリ、インターネットその他の通信手段による契約の予約を受け付ける。この場合、予約の時点では契約は成立していない。
イ:旅行業者は、旅行業者の定める期間内に旅行者が申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は、予約がなかったものとして取り扱い、取消料に相当する額の違約料を申し受ける。
ウ:旅行業者は、応募旅行者数が募集予定数に達したときは、契約の締結に応じないことがある。
エ:旅行業者は、業務上の都合があるとの理由で、契約の締結に応じないことがある。
答え:イ
選択肢(イ)は、申込金を提出しない場合やカード決済がされていない場合は旅行契約が未成立のため、取消料や違約料は一切かからないため、取消料に相当する額の違約料を申し受けるは誤り。
約款の問題 (4):契約の成立時期、契約書面の交付、確定書面
(4) 募集型企画旅行契約の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」「確定書面」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:通信契約は、旅行業者が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立する。
イ:旅行業者は、契約の成立後、旅行者から請求があったときに限り、旅行者に、旅行日程、旅行サービスの内容、旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した書面を交付する。
ウ:旅行業者は、確定書面を交付する場合において、手配状況の確認を希望する旅行者から問い合わせがあったときは、確定書面の交付前であっても、迅速かつ適切にこれに回答する。
エ:旅行業者が確定書面を交付した場合には、旅行業者が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は、当該確定書面に記載するところに特定される。
答え:イ
約款の問題 (5):契約内容の変更、代金の額の変更
(5) 募集型企画旅行契約の部「契約内容の変更」「代金の額の変更」に関する次の記述から、正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
a:旅行業者は、旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合において、旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは、旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して、旅行日程、旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更することがある。ただし、緊急の場合において、やむを得ないときは、変更後に説明する。
b:旅行業者は、旅行を実施するに当たり、利用する宿泊機関について適用を受ける料金が、著しい経済情勢の変化等により、旅行の募集の際に明示した時点の料金に比べて、通常想定される程度を大幅に超えて増額される場合においては、その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。
c:宿泊機関が宿泊サービスの提供を行っているにもかかわらず、部屋の不足が発生したことにより、旅行業者が契約内容の一部を変更し、旅行の実施に要する費用の増加が生じる場合には、旅行業者は、当該旅行業者に過失がない場合に限り、当該契約内容の変更の際に、その費用の範囲内において旅行代金を増額することがある。
d:旅行業者は、運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において、契約の成立後に旅行業者の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは、契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがある。
ア:a、d イ:b、c ウ:a、b、d エ:a、b、c、d
答え:ア
選択肢(b)は、著しい経済情勢の変化により大幅な増減があった場合、旅行代金の変更ができるのは運送機関の適用運賃及び料金のみとなるため、宿泊機関の適用料金の変更は誤り。
選択肢(c)は、宿泊機関がサービスの提供を行っているにもかかわらず、オーバーブッキング(予約超過)している場合は旅行代金の変更ができないため、「旅行業者に過失がない場合に限り、当該契約内容の変更の際に、その費用の範囲内において旅行代金を増額することがある」は誤りとなる。
約款の問題 (6):旅行者の解除権
(6) 募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者と契約を締結した旅行者は、旅行開始前、旅行開始後にかかわらず所定の取消料を当該旅行業者に支払って契約を解除することができる。
イ:利用する運送機関の適用運賃・料金が、著しい経済情勢の変化等により、旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金と比べて、通常想定される程度を大幅に超えて増額されたことにより旅行代金が増額されたときは、旅行者は旅行開始前に所定の取消料を支払うことなく契約を解除することができる。
ウ:航空会社の運航スケジュールの変更によって、契約書面に記載された旅行終了日が変更されたときは、旅行者は旅行開始前に所定の取消料を支払うことなく契約を解除することができる。
エ:旅行者が自宅から旅行の開始地である集合場所へ向かうために利用した交通機関が大幅に遅延したことにより、当該旅行への参加が不可能となったときは、当該旅行者は所定の取消料を支払うことなく契約を解除することができる。
答え:エ
選択肢(エ)は、自宅から旅行の開始地である集合場所へ向かうために利用した交通機関が大幅に遅延したことは、旅行者の解除権の対象外となるため、誤り。
約款の問題 (7):旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除
(7) 募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか(いずれも解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
ア:旅行業者は、観梅を目的とする国内日帰り旅行における必要な開花状況等の旅行実施条件であって、契約の締結の際に明示したものが成就しないおそれが極めて大きいときは、契約を解除することがある。
イ:旅行業者は、旅行者から契約内容に関し、合理的な範囲を超える負担を求められたため契約を解除しようとするときは、国内日帰り旅行にあっては、旅行開始日の前日から起算してさかのぼって3日目に当たる日より前に、当該契約を解除する旨を当該旅行者に通知しなければならない。
ウ:旅行業者は、2泊3日の国内旅行にあっては、旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったという事由で契約を解除しようとするときは、旅行開始日の前日から起算してさかのぼって23日目に当たる日より前に、旅行を中止する旨を旅行者に通知しなければならない。
エ:旅行業者は、旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは、当該期日において旅行者が契約を解除したものとし、この場合において、旅行者は、旅行業者に対し、所定の取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
答え:ア
選択肢(ウ)は、2泊3日の国内旅行が最少催行人員に達しない場合の旅行契約解除の通知期限は、旅行開始日の前日から起算して13日目より前までに通知を行う必要があるため、23日目に当たる日より前にが誤り。
約款の問題 (8):旅行業者の解除権−旅行開始後の解除、契約解除後の帰路手配
(8) 募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権−旅行開始後の解除」「契約解除後の帰路手配」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか(いずれも解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
ア:旅行業者は、旅行者が必要な介助者の不在により旅行の継続に耐えられないため、旅行開始後に契約の一部を解除したときは、旅行代金のうち当該旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から、当該旅行サービスに対して取消料、違約料その他の既に支払い、又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻す。
イ:旅行業者は、添乗員が病気になったため、当該添乗員による旅程管理業務の遂行が不可能となったときは、契約の一部を解除することができる。
ウ:旅行業者は、官公署の命令により旅行の継続が不可能となったため、旅行開始後に契約の一部を解除したときは、旅行者の求めに応じて、旅行者が当該旅行の出発地に戻るために必要な旅行サービスの手配を引き受ける。
エ:旅行開始後、旅行地で発生した天災地変により旅行の継続が不可能となったため、旅行業者が契約の一部を解除したときは、旅行者との間の契約関係は、将来に向かってのみ消滅する。
答え:イ
選択肢(イ)は、添乗員による旅程管理業務の遂行が不可能になったについては、旅行開始後の旅行業者の解除権を行使できる事由には該当しないため、誤り。
約款の問題 (9):旅行代金の払戻し
(9) 募集型企画旅行契約の部「旅行代金の払戻し」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか(いずれも通信契約でないものとする。)。
ア:旅行開始後に、旅行地において大雪の影響で旅行の継続が不可能となったため、旅行業者が契約内容を変更し旅行日程を短縮したことにより旅行代金が減額された場合において、旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは、旅行業者は、契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に当該金額を旅行者に払い戻す。
イ:10月1日出発の3泊4日の国内旅行で旅行者が旅行開始後に病気になり、旅行の継続に耐えられないため、旅行業者が旅行契約の一部を解除した場合において、旅行者に対して払い戻すべき金額が生じたときは、旅行業者は、同年11月3日までに当該金額を払い戻さなければならない。
ウ:国内日帰り旅行において、旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったため、旅行業者が旅行開始日の前日から起算してさかのぼって6日目に当たる日に旅行者に旅行を中止する旨を通知して旅行契約を解除する場合において、旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは、旅行業者は、旅行開始日までに当該金額を払い戻さなければならない。
エ:9月8日を旅行開始日とする国内旅行において、旅行者の都合により9月6日に契約を解除した場合において、旅行者に対して払い戻すべき金額が生じたときは、旅行業者は9月13日までに当該旅行者に対し当該金額を払い戻さなければならない。
答え:ウ
選択肢(ウ)は、国内日帰り旅行で最少催行人員に達しなかった場合、旅行開始日の前日から起算してさかのぼって6日目に当たる日に旅行契約解除をした払戻しは、解除の翌日から起算して7日以内に払戻し=旅行開始日の翌日までに払い戻せばよいことになるため、旅行開始日までに払戻さなければならないは誤り。
約款の問題 (10):団体・グループ契約、契約責任者
(10) 募集型企画旅行契約の部「団体・グループ契約」「契約責任者」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者は、契約責任者が団体・グループに同行しない場合、旅行開始後においては、あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなす。
イ:旅行契約は、通信契約を締結した場合を除き、旅行業者が契約の締結を承諾し申込金を受理した時に成立するが、団体・グループ契約の場合においては、申込金の支払いを受けることなく当該契約の締結を承諾することがある。
ウ:日帰りの国内旅行であって、添乗員その他の者が当該旅行に同行する場合においても、契約責任者は、旅行業者が定める日までに、構成者の名簿を旅行業者に提出しなければならない。
エ:旅行業者は、契約責任者が構成者に対して現に負い、又は将来負うことが予測される債務又は義務については、何らの責任を負うものではない。
答え:イ
選択肢(イ)は、受注型企画旅行、団体・グループ手配、手配旅行契約の締結をする場合に申込金の支払いを受けることなく契約の締結を承諾することがあるが、募集型企画旅行では行わないため、誤りとなります
【受注型企画旅行/団体・グループ手配】
契約の成立時期は申込金の支払いを受けることなく契約の締結を承諾する旨の書面を契約責任者へ交付した時に契約が成立します。
【手配旅行】
書面による特約をもって、申込金の支払いを受けることなく、契約の締結の承諾のみにより手配旅行契約が成立します。
約款の問題 (11):旅程管理、旅行業者の指示、添乗員等の業務
(11) 募集型企画旅行契約の部「旅程管理」「旅行業者の指示」「添乗員等の業務」関する次の記述から、正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
a:旅行業者は、旅程管理の措置を講じたにもかかわらず旅行サービスの内容を変更するときは、変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等、契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力する。
b:旅行業者は、旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて、旅程管理業務その他当該旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部を行わせることはできないが、その一部を行わせることはできる。
c:旅行業者は、旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し、旅行者が旅行中に旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは、契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずる。
d:旅行者は、旅行開始後旅行終了までの間において、団体で行動するときは、旅行を安全かつ円滑に実施するための旅行業者の指示に従わなければならない。
ア:a、b イ:c、d ウ:a、c、d エ:a、b、c、d
答え:ウ
選択肢(b)は、旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて旅程管理業務その他主催旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあるため、全部をおわせることはできないは誤り。
約款の問題 (12):旅行業者の責任、旅行者の責任
(12) 募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」「旅行者の責任」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行者の過失により旅行業者が損害を被ったときは、当該旅行者は、旅行業者に対し、15万円を限度(当該旅行者に重大な過失があった場合を除く。)として賠償しなければならない。
イ:旅行業者は、運送機関の運送サービス提供の中止により旅行者が損害を被ったときは、いかなる場合においてもその損害を賠償する責任を負わない。
ウ:旅行者は、旅行開始後において、契約書面に記載された旅行サービスを円滑に受領するため、万が一契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは、旅行終了後速やかにその旨を旅行業者に申し出なければならない。
エ:旅行業者は、契約の履行に当たって、旅行業者の故意又は過失により旅行者に損害(手荷物について生じた損害を除く。)を与えたときは、損害発生の翌日から起算して2年以内に旅行者から当該旅行業者に対して通知があったときに限り、その損害を賠償する責に任じる。
答え:エ
選択肢(ア)は、旅行者の故障又は過失により旅行業者が損害を被ったときは旅行者は損害を賠償しなければならないが、15万円を限度とした旅行者の賠償責任の規定はないため、誤り。
※旅行業者の手荷物に関する賠償責任の規定には15万円を限度とした規定があります。
選択肢(イ)は、旅行業者または手配代行者が故意または過失により損害を与えた場合は賠償責任を負うため、いかなる場合もは誤り。
選択肢(ウ)は、契約書面と異なるサービスが提供されたと認識した時は、旅行者は旅行地において速やかに申し出る必要があるため、旅行終了後速やかにその旨を旅行業者に申し出なければならないは誤り。
約款の問題 (13):受注型企画旅行
(13) 受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者は、企画書面において、旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示した場合、旅行者から当該書面に記載された企画の内容に関して、契約の申込みがなかった場合であっても、当該旅行者から企画料金を収受することができる。
イ:旅行者は、旅行業者に対し、旅行日程、旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができるが、その結果、旅行代金が増額されたときは、当該増額分に加えて変更手続料金も当該旅行者の負担とする。
ウ:「受注型企画旅行」とは、旅行業者が、旅行者からの依頼により、旅行の目的地及び日程、旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が旅行業者に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し、これにより実施する旅行をいう。
エ:旅行業者は、旅行中の旅行者が、疾病、傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは、必要な措置を講ずることがある。この場合において、当該措置に要した費用は、当該旅行業者の責任の有無にかかわらず、旅行業者が負担する。
答え:ウ
選択肢(ア)は、企画書面に企画料金を明示していれば解除の時期にかかわらず、企画料金を収受することができるが、旅行契約が成立していない場合は収受することはできないため、誤り。
選択肢(イ)は、天候手続料金が必要となるのは受注型企画旅行ではなく、手配旅行となるため、誤り。
選択肢(エ)は、旅行者の疾病等により、必要な措置を講じた場合に要した費用は旅行者の負担となるため、旅行業者の負担は誤り。
約款の問題 (14):旅程保証
(14) 募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか(いずれも変更補償金を支払う場合に、その額は約款が定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
ア:旅行業者は、変更補償金の支払いが必要となる契約内容の重要な変更が生じた場合、当該変更が生じた日から起算して30日以内に変更補償金を旅行者に支払わなければならない。
イ:旅行業者が旅行者に変更補償金を支払った後に、当該契約内容の重要な変更について旅行業者に責任が発生することが明らかになった場合には、旅行業者は当該変更に係る変更補償金に加え損害賠償金を支払わなければならない。
ウ:旅行業者は、旅行者から契約内容の重要な変更があった旨の申出を受けた場合に限り、変更補償金を支払わなければならない。
エ:旅行業者が、変更補償金の支払いが必要となる契約内容の重要な変更が1件生じたことを旅行開始日に旅行者に通知した場合、旅行業者は、旅行代金に約款に定める旅行開始後の1件あたりの率を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に対して支払わなければならない。
答え:エ
選択肢(ア)は、変更補償金の支払いは旅行終了日の翌日から起算して30日以内となるため、変更が生じた日から起算して30日以内は誤り。
選択肢(イ)は、変更補償金と損害賠償金は重複して支払わず、相殺して残額を支払うため(厳密には変更補償金を一度返還して、損害賠償金を支払う)、変更補償金に加え損害賠償金を支払うは誤り。
選択肢(ウ)は、変更補償金は契約内容の重要な変更が生じた場合に支払うものとなり、旅行者が申し出なくても支払う必要があるため、申出を受けた場合に限りは誤り。
約款の問題 (15):旅程保証
(15) 募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち、変更補償金の支払いを要するものはどれか。(いずれも変更補償金を支払う場合に、その額は約款が定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
ア:確定書面に「伊丹空港発奄美空港行きA航空直行便」と記載したが、航空会社の過剰予約受付により、「A航空の伊丹空港発鹿児島空港乗り継ぎで奄美空港着」に変更したとき。
イ:利用予定列車が沿線火災の影響により大幅に遅延したため、目的地への到着が夕刻になり、確定書面に記載した美術館への入場ができなかったとき。
ウ:旅行者の生命又は身体の安全確保のために必要な措置を講じたことにより、確定書面に利用ホテルとして記載したCホテルを、契約書面に記載のないDホテルに変更したとき。
エ:確定書面には利用航空会社として「A航空のエコノミークラス」と記載したが、旅行開始後にA航空の過剰予約受付により座席の不足が発生したため、契約書面に記載のある「B航空のエコノミークラス」に変更したとき。
答え:エ
選択肢(ア)は、過剰予約の場合でも直行便の国内線が乗継便になっても旅程保証の対象とはならないため、誤り。
選択肢(イ)は、列車の遅延は運航計画によらない運送サービスの提供となり、旅行業者の免責事項に該当し、旅程保証の対象とはならないため、誤り。
選択肢(ウ)は、旅行者の安全確保は旅行業者の免責事項に該当し、旅程保証の対象とはならないため、誤り。
約款の問題 (16):特別補償、特別補償規定
(16) 募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償」「特別補償規程」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者は、当該旅行業者の責任が生じるか否かを問わず、特別補償規程で定めるところにより、旅行者が企画旅行参加中にその生命、身体又は手荷物の上に被った一定の損害について、あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払う。
イ:特別補償規程に基づく旅行業者の補償金支払義務は、旅行業者が損害賠償責任に基づく損害賠償金を支払う場合、その損害賠償金に相当する額だけ縮減する。
ウ:添乗員、旅行業者の使用人又は代理人による受付が行われない場合において、旅行者がサービスの提供を受ける最初の運送・宿泊機関等が船舶であるときは、当該船舶乗船時から企画旅行参加中となる。
エ:旅行者が企画旅行参加中の事故により傷害を被り、その直接の結果として入院し、事故の日から180日以内に後遺障害が生じた場合、旅行業者は後遺障害補償金に加えて入院見舞金を支払う。
答え:ウ
選択肢(ウ)は、企画旅行の最初のサービスが船舶である場合の企画旅行参加中の定義は乗船手続きの完了時が旅行を開始した時とみなされるため、乗船時からは誤り。
約款の問題 (17):特別補償規定
(17) 募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」に関する次の記述から、入院見舞金、通院見舞金又は携帯品損害補償金の支払いの対象となるものをすべて選んでいるものはどれか。
(注)旅行業者が入院見舞金又は通院見舞金の支払いを要する場合において、それ以外に支払うべき補償金等はないものとする。
(注)携帯品損害補償金を支払う場合は、約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。
a:国内企画旅行の日程に含まれている山岳登はん中(ピッケル、アイゼン等の登山用具を使用するもの)に発生した大地震による落石事故によって被った傷害による30日間の入院
b:国内企画旅行に参加中の旅行者が、その自由行動日に、法令に定められた運転資格を持たないで自動車を運転している間に生じた事故により、当該旅行者以外の当該企画旅行参加中の旅行者が巻き添えとなって被った傷害による7日間の入院
c:自由行動中に誤って落したことにより、機能に支障をきたしたデジタルカメラ
d:野球観戦ツアーに参加中の旅行者が、野球場の座席に置き忘れた双眼鏡
ア:a、b イ:a、c ウ:b、c エ:a、b、d
答え:ウ
選択肢(a)は、国内の地震が原因となるものは特別補償の対象外となるため、誤り。
選択肢(d)は、置忘れは特別補償の対象外となるため、誤り。
約款の問題 (18):手配旅行契約
(18) 手配旅行契約の部に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行代金とは、旅行業者が旅行サービスを手配するために、運賃、宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び旅行業者所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除く。)をいう。
イ:旅行業者は、運送サービスの手配のみを目的とする契約であって、旅行代金と引換えに当該運送サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては、口頭による申込みを受け付けることがある。この場合において、契約は、旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立するものとする。
ウ:旅行業者は、書面による特約をもって、申込金の支払いを受けることなく、契約の締結の承諾のみにより契約を成立させることがある。
エ:手配旅行契約とは、旅行業者が旅行者の委託により、旅行者のために代理、媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送、宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように、手配し、旅程を管理することを引き受ける契約をいう。
答え:エ
選択肢(エ)は、手配旅行の定義は旅行業者は旅行者の委託により、代理、媒介、または取次をすることにより、旅行サービスの提供を受けることができるように手配することを引き受けることとなるため、手配し旅程を管理することを引き受けるは誤り。
約款の問題 (19):手配旅行契約
(19) 手配旅行契約の部に関する次の記述から、誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
a:旅行開始前に運送機関の運賃・料金の改訂により旅行代金の変動を生じ、旅行業者によって旅行代金が増額されたときは、旅行者は、旅行業者が得るはずであった取扱料金を支払うことなく、契約を解除することができる。
b:旅行業者は、契約責任者からの求めにより、団体・グループに添乗員を同行させることがあるが、添乗員が行う添乗サービスの内容は、原則として、あらかじめ定められた旅行日程上、団体・グループ行動を行うために必要な業務とする。
c:旅行業者は、旅行業者が手配するすべての旅行サービスについて乗車券類、宿泊券その他の旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を旅行者に交付するときは、必ず契約書面を交付しなければならない。
d:旅行者の都合により旅行開始前に契約が解除されたときは、旅行者はいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料、違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い、又はこれから支払う費用を負担するほか、旅行業者に対し、旅行業者所定の取消手続料金及び旅行業者が得るはずであった取扱料金を支払わなければならない。
ア:a、c イ:b、d ウ:a、b、c エ:a、b、c、d
答え:ア
選択肢(a)は、手配旅行においては旅行業者は旅行開始前に運送や宿泊機関等の運賃・料金の改定、為替相場の変動、その他の事由によって旅行代金の変動を生じた場合は、旅行代金を変更することができるため、旅行者が契約解除をした場合でも旅行業務取扱料金を支払わなければならないため、誤り。
選択肢(c)は、手配旅行契約においてサービス提供を受ける権利を表示した書面を交付する時は契約書面を交付しなくてよいため、誤り。
約款の問題 (20):旅行相談契約
(20) 旅行相談契約の部に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者は、契約の成立後すみやかに、旅行者に当該契約に係る相談内容、相談料金及びその収受の方法、旅行業者の責任その他の必要な事項を記載した書面を交付しなければならない。
イ:旅行業者は、契約の履行に当たって、旅行業者が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは、その損害発生の翌日から起算して6月以内に当該旅行業者に対して通知があったときに限り、その損害を賠償する責に任じる。
ウ:旅行業者が、相談料金を収受することを約して、旅行者の委託により旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供のみを行う業務を引き受けることは、旅行相談契約に該当する。
エ:旅行業者が、旅行者から電話による旅行相談契約の申込みを受け付ける場合、契約は、当該旅行業者が当該契約の締結を承諾した時に成立する。
答え:ア
選択肢(ア)は、旅行相談契約では契約書面の交付は不要のため、誤り。
約款の問題 (21):一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
(21) 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち、誤っているものをつ選びなさい。
ア:バス会社は、バス会社の自動車の運行上の過失によって、旅客の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任じるが、その場合において、バス会社の旅客に対する責任は、その損害が車内において、又は旅客の乗降中に生じた場合に限られる。
イ:バス会社は、旅行業者が企画旅行の実施のため、バス会社に旅客の運送を申し込む場合には、当該旅行業者を契約責任者として運送契約を締結する。
ウ:バス会社は、天災その他の事由により輸送の安全の確保に支障が生ずるおそれがあるときには、運行行程の変更、一時待機、運行の中止その他の措置を講ずることがある。
エ:運送契約は、旅客から運送申込書の提出があり、バス会社がこれを受理したときに成立する。
答え:エ
選択肢(エ)は、運送契約は運送申込書の提出後、運賃及び料金の20%以上を支払い、バス会社が乗車券を発行し、乗車券を契約責任者へ交付した時に成立するため、運送申込書をバス会社が受理した時に成立するは誤り。
約款の問題 (22):フェリー標準運送約款
(22) 海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)に関する次の記述のうち、誤っているものをつ選びなさい。
ア:フェリー会社は、手回り品その他旅客の保管する物品の滅失、又は損傷により生じた損害については、フェリー会社又はその使用人に過失があったことが証明された場合に限り、旅客1人につき15万円を限度とし、これを賠償する責任を負う。
イ:旅客は、乗下船その他船内における行動に関し、船員等が輸送の安全確保と船内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければならない。
ウ:旅客が自ら携帯又は同伴して船室に持ち込む物であって、3辺の長さの和が2メートル以下で、かつ、重量が30キログラム以下の物品は、約款に規定する「手回り品」に該当する。
エ:フェリー会社は、旅客の乗船後に乗船券の通用期間が経過した場合は、そのまま継続して乗船する間に限り、当該乗船券の通用期間は、その間延長されたものとみなす。
答え:ア
選択肢(ア)は、フェリーの標準運送約款では、賠償限度額の設定はないため、誤り。
約款の問題 (23):JR旅客営業規則
(23) 旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち、正しいものをつ選びなさい。
ア:「乗車券類」とは、乗車券、急行券、特別車両券、寝台券及び座席指定券のみをいう。
イ:小児のグリーン料金、寝台料金は、大人のグリーン料金、寝台料金の半額である。
ウ:旅客の運送等の契約は、その成立について別段の意思表示があった場合を除き、旅客等が所定の運賃・料金を支払い、乗車券類等その契約に関する証票の交付を受けた時に成立する。
エ:旅客は、小犬・猫・はと又はこれらに類する小動物(猛獣及びへびの類を除く。)であって、所定の条件を満たす場合に限り、持込区間・持込日その他持込に関する必要事項を申し出たうえで、旅客鉄道会社の承諾を受けた場合は、無料で車内に持ち込むことができる。
答え:ウ
選択肢(ア)は、乗車券類は乗車券、急行券、特別車両券、寝台券、コンパートメント券、座席指定券の6種類となるため、誤り。
選択肢(イ)は、グリーン料金、寝台料金は大人と小児は同額となるため、誤り。
選択肢(エ)は、小動物は有料にて車内に持ち込むことができるため、無料で車内に持ち込むは誤り。
約款の問題 (24):宿泊約款
(24) モデル宿泊約款に関する次の記述のうち、誤っているものをつ選びなさい。
ア:宿泊客がフロントに預けた現金及び貴重品については、ホテル(旅館)が、その種類及び価額の明告を求めた場合であって、宿泊客がそれを行わなかったときは、ホテル(旅館)は、いかなる場合もその損害を賠償しない。
イ:ホテル(旅館)は、宿泊客の手荷物が、宿泊に先立ってホテル(旅館)に到着した場合は、その到着前に当該ホテル(旅館)が了解したときに限って責任をもって保管し、宿泊客がフロントにおいてチェックインする際に当該手荷物を渡す。
ウ:宿泊客が、宿泊中に宿泊契約の申込みの際に申し出ていた宿泊日を超えて宿泊の継続を申し入れた場合、ホテル(旅館)は、その申し出がなされた時点で新たな宿泊契約の申し込みがあったものとして処理する。
エ:ホテル(旅館)は、宿泊客が連絡をしないで宿泊日当日の所定の時刻、又はあらかじめ明示された到着予定時刻を一定の時間経過しても到着しないときは、その宿泊契約は当該宿泊客により解除されたものとみなして処理することがある。
答え:ア
選択肢(ア)は、フロントに現金や貴重品を預けた場合、宿泊業者がその種類、価額の明告を求め、宿泊客がそれを行わなかった場合は宿泊業者が予め定める額を上限として損害を賠償するため、いかなる場合もその損害を賠償しないは誤り。
約款の問題 (25):国内旅客運送約款(全日本空輸)
(25) 国内旅客運送約款(全日本空輸)に関する次の記述のうち、誤っているものをつ選びなさい。
ア:手荷物到着の翌日から起算して7日間を経過しても引き取りがない場合には、会社は当該手荷物を適宜処分することがあり、この場合における損害及び費用はすべて旅客の負担となる。
イ:手荷物運送における会社の責任は、手荷物1個につき総額金15万円の額を限度とする。
ウ:会社は、手荷物の受託時に発行された手荷物合符の持参人が、当該手荷物の正当な受取人であるか否かを確かめなかったことにより旅客に損害が生じたとしても、当該会社は賠償の責に任じない。
エ:旅客に同伴される飼い馴らされた小犬、猫、小鳥等の愛玩動物について、会社は、預入手荷物として運送を引き受け、旅客は会社が別に定める料金を支払わなければならない。
答え:イ
選択肢(イ)は、受託手荷物の責任限度額は旅客1名につき総額15万円までとなるため、手荷物1個につき総額15万円の限度は誤り。