旅行業の禁止行為や違反とは?どんな行為が旅行業に当たるの?

旅行業の禁止行為や違反とは?どんな行為が旅行業に当たるの?総合旅行業務取扱管理者

総合旅行業務取扱管理者の試験勉強で旅行業の禁止行為や違反について調べてるけど、旅行業の禁止行為って具体的にはどんなことがあるんだろう。違反したらどうなるんだろう。

この記事は、そんな疑問に答えます。

✔ 本記事の内容

  • 旅行業の禁止行為
  • 旅行業の業務改善命令
  • どんな行為が旅行業に当たるの?

こんにちは、ツバサです。

旅行業に携わっていると毎年どこかしらの旅行会社が業務改善命令を受けてます。

旅行会社のパッケージツアーの販売でよく見かけるのは、おとり広告です。

例えば、29800円と書いてあるのに実際問い合わせをしたら、29800円では取れません、追加代金が必要で39800円になりますみたいな感じです。

こんな風に禁止行為旅行業法では定められており、違反すると業務改善命令が入ります。

この記事では、そんな旅行業の禁止行為業務改善命令についての解説とどんな行為が旅行業になるのかを紹介したいと思います。

スポンサーリンク

旅行業の禁止行為

旅行業法には次の禁止行為が定められています。

  • 掲示した料金を超えて料金を収受する行為(いかなる場合もだめです)
  • 故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為
  • 債務の履行を不当に遅延する行為(正当であれば遅延してもいいので、いかなる場合もではない)
  • 法令に違反する行為を行うことを斡旋したり、便宜を供与すること
  • 法令に違反する行為を受けることを斡旋したり、便宜を供与すること
  • 法令違反する行為を斡旋したり、便宜を供与したりする旨の広告をすること
  • 旅行者の保護に欠け、又は旅行業者の信用を失墜させる行為
    例)
    輸送の安全の確保を不当に阻害する行為
    特定のサービスを受けることや物品の購入を強要する行為
    宿泊サービス提供者が住宅宿泊事業者であるかの確認を怠る行為
  • 旅行業者等の名義を他人に利用させる行為

注意点は、料金に関しては「いかなる場合」も掲示している料金を超えて収受してはいけません。

一方で債務の履行に関しては、不当に遅延する行為は禁止されていますが、正当な理由があって遅延する場合は問題ありません。

そのため、「債務の履行をいかなる場合も遅延する行為は禁止」は間違いとなります。

輸送の安全の確保を不当に阻害する行為」は、例えば、バスで送迎を行っている際に、ドライバーに「もっと早く走って」というのは禁止行為にあたります。

特定のサービスを受けることや物品の購入を強要する行為」は、今はもうあまりありませんが、観光の途中にお土産物屋に連れて行って何かを買うまで店から出さないというようなことは禁止行為になります。

宿泊サービス提供者が住宅宿泊事業者であるかの確認を怠る行為」は、最近では民泊が多くなっているため、きちんと届出されているかを確認しなければなりません。

旅行業の業務改善命令

観光庁長官及び都道府県知事は、旅行業者に対して旅行者の利便を害する事実があると認める時は、旅行業者に対して次の業務改善命令を出すことができます。

  • 旅行業務取扱管理者を解任すること
  • 取扱いの料金、又は収受する対価を変更すること
  • 旅行業約款を変更すること
  • 企画旅行において旅程管理のための措置を確実に実施すること
  • 旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること

旅行業務取扱管理者を解任すること」は、任務を解くことを意味していて、その者を解雇することや資格の取消ではないので注意しましょう。

また、「旅行業約款を変更すること」は、標準旅行業約款の変更ではないので注意しましょう。

【注意】これは業務改善命令ではありません
  • 旅行業協会に加入すること
  • 旅行業協会を脱退すること
  • 弁済業務保証金分担金を納付すること
  • 旅程管理業務を行う者のうち主任の者を解任する事

登録の取消し

登録行政庁は、旅行業者等が次に該当する場合は、「6ヵ月以内」の期間を定めて、業務の停止(全部あるいは一部)を命じ、または登録の取り消しをすることができます。

  • 業務の停止または登録の取消しができる事由
    旅行業法に基づく命令又は処分に違反した時
    登録の拒否事由(第6条)に該当する、あるいはしていたことが判明した時
    不正の手段で登録をしていた時
  • 登録の取消しができる事由
    登録を受けてから1年以内に事業を開始していない時
    引き続き1年以上事業を行っている時

登録を受けてから1年以内に事業を開始していない時」と「引き続き1年以上事業を行っている時」に関しては、そもそも業務を行っていないため、業務の停止にはならず、登録の取消しとなります。

どんな行為が旅行業に当たるの?

旅行業の行為に当たるのかを考える際に、大前提として覚えておかないといけないのは、旅行業者は旅行者と旅行サービス提供者の間に位置しているということです。

図で表すとこのようなイメージです。

旅行業 違反

旅行業というのは、旅行者からお金をもらって旅行サービスを手配することです。

その旅行サービスとはどういったものに当たるのかというと3つあります。

  1. 運送
  2. 宿泊
  3. 相談業務

これらを旅行者のために有償で行った場合旅行業に当たり、旅行業登録が必要になります。

旅行に関係した付随サービスというものがあります。

  • 旅券の代行申請(パスポート)
  • 査証の代行申請(ビザ)
  • ガイドや通訳、添乗員の派遣
  • 航空券や電車のチケットの代理販売業務
  • 博物館やテーマパークの入場券の販売業務

これらを行う場合は旅行業に当たりません

具体的な例を挙げて確認してみましょう。

1)旅行者のためにパスポートの申請代行を請け負った。
⇒ 付随サービスのため旅行業に当たらない。

2)旅行者のために企画旅行の手配とパスポートの申請代行を請け負った。
⇒ 企画旅行の手配が入っているため旅行業に当たる。

3)旅行業者に依頼されて添乗員の手配を行った。
⇒ 依頼主が旅行者ではなく旅行業者、また添乗員手配は付随サービスのため旅行業に当たらない。

4)旅行業者の依頼に基づいてバスやホテルの手配を行った。
⇒ 運送及び宿泊の手配が入っているので旅行業に思われがちですが、依頼主が旅行者ではなく旅行業者のため旅行業には当たらない。ただし、旅行サービス手配業には当たる。

5)バス会社が自社のバスを使って日帰りフルーツ狩りツアーを実施した。
⇒ 自社の運送サービスを使った日帰り旅行は旅行業には当たらない。

6)コンビニエンスストアでフェリーの乗車券の販売を行った。
⇒ フェリーの代理販売となるため旅行業には当たらない。

7)ガソリンスタンドでバスの回数券を販売した。
⇒ バスの代理販売となるため旅行業には当たらない。

8)イベント業者が旅行会社からの依頼を受けて旅館を手配した。
⇒ 依頼主が旅行者ではなく旅行会社のため旅行業には当たらない。

9)観光案内所が旅行者に無償で旅館を予約した。
⇒ 依頼主は旅行者で宿泊サービスの予約を行っているが、無償(ボランティア)のため旅行業には当たらない。

10)観光案内所が旅行者から手数料を収受して旅館を予約した。
⇒ 依頼主が旅行者で宿泊サービスを有料で請け負っているため旅行業に当たる。

11)町内会で徒歩で行く紅葉ツアーを実施し、食事のためのレストランを手配した。
⇒ レストランの手配は付随サービスのため旅行業には当たらない。

12)ホテルが自社のホテルの宿泊サービスと他人の経営する観光バスをセットにしてインターネットで販売した。
⇒ 旅行者に対して運送サービスの手配があるため旅行業に当たる。

13)添乗員派遣会社が旅行業者からの依頼に基づいて添乗員を派遣した。
⇒ 依頼主が旅行者ではなく旅行業者、また添乗員の手配は付随サービスのため旅行業には当たらない。

14)旅行者から旅行相談を受けて報酬を得た。
⇒ 旅行者から報酬を得て行う旅行相談業務は旅行業に当たる。

15)ホテルが自らの経営するホテルの宿泊プランをインターネットで販売した。
⇒ 自社の宿泊サービスのため旅行業には当たらない。

旅行業に当たるかどうかの確認は、「旅行者から報酬を得ているかどうか」、「(他人の)運送あるいは宿泊サービスを手配しているかどうか」、「旅行相談業務を行っているかどうか」をチェックしましょう。

以上となります。

旅行業の禁止行為は業務改善命令のた対象になるので気を付けましょう!

また、旅行業に当たる行為なのかどうかはポイントを押さえておくとその行為が旅行業なのかどうかがわかります。

それでは、良い一日を!