総合・国内旅行業務取扱管理者の試験対策!法令ポイントまとめ&法改正に注意【法令編⑤】

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総合旅行業務取扱管理者の試験対策!法改正に注意!法令のポイントまとめ! 総合・国内旅行業務取扱管理者

総合旅行業務取扱管理者の試験勉強をしてるけど法令や約款は内容が難しいな。法改正とかあったらどうなるんだろう。参考書の内容が古かったらとても困るよね。

この記事は、そんな疑問に答えます。

こんにちは、ツバサです。

旅行業務取扱管理者の国家試験は、国内が9月、総合が10月に行われます。

夏場になると試験勉強ラストスパートに差し掛かります。

参考書を使って試験勉強をしていると、思わぬ落とし穴があります。

それは、法令に関しての「法改正」です。

法改正」があると試験でも出題されやすいため、情報の古い参考書を使っていた場合、本番の試験で間違えてしまいます。

この記事では、法令のポイントと最近法改正された内容を紹介したいと思います。

総合旅行業務取扱管理者の法令のポイント

国内旅行業務取扱管理者でも総合旅行業務取扱管理者でも、試験の配点が非常に大きいのが「法令」と「標準旅行約款」です。

この記事では、覚えやすいように「法令」のポイントをまとめていきます。

旅行業法の目的

6個の旅行業法の目的

(1)取引きの公正の維持
(2)旅行の安全の確保
(3)
旅行者の利便の増進
(4)
登録制度の実施
(5)
業務の適正な運営を確保
(6)
団体の適正な活動を促進

この中でも①~③は旅行者のため、④~⑥は旅行業者のためとなります。

旅行業登録の申請事項

5個の登録申請事項

(1)名称または商号、代表者の氏名
(2)
主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
(3)
代理業者の名称
(4)
旅行業の業務の範囲(1種、2種、3種など)
(5)
所属旅行業者の名称

①~③の変更の際は、変更の「届出」を30日以内に行う。

④の変更の際は、「変更登録」を業務を開始する日までに行う。

⑤の変更の際は、「新規登録」となる。

旅行業登録の拒否事由

11個の旅行業登録の拒否事由

(1)旅行業登録の取り消しをされた日から5年を経過していない者
(2)
禁固刑以上、あるいは旅行業法に違反して罰金刑以上に処せられ、その執行が終わった日から5年を経過していない者
(3)
暴力団員等
(4)
旅行業務において5年以内に不正な行為をした者
(5)
未成年者及びその法定代理人が①~④及び⑦に該当する者
(7)
心身の故障により旅行業を適正に遂行できない者及び破産手続きをして復権を得ない者
(8)
法人の役員が①~④及び⑥に該当する者
(9)
暴力団員等が事業活動を支配する者
(10)
旅行業務取扱管理者の選任が認められない者
(11)
財産的基礎を有しない者
(12)
旅行業者代理業で営むものが2以上である者

②の罰金刑は旅行業法に違反した際の罰金刑のみです。道路交通法などの罰金刑ではありません。ただし、禁固刑はいかなる場合でも対象となります。

旅行業登録の有効期間

有効期間のポイント

・登録の日から起算して5年

・旅行業代理業者の有効期間はなし

・更新は満了日の2カ月前までに行う

・更新登録された場合は従前の登録の有効期間の満了日の「翌日」から起算して5年

更新登録は、通知の日から5年ではないので注意しましょう。

旅行業の開始できるタイミング

旅行業の開始のポイント

(1)登録を申請

(2)登録の通知

(3)営業保証金の供託

(4)供託した旨を届出=旅行業の開始が可能

旅行業登録の通知があっただけでは旅行業は開始できません。

②~④までは14日以内に手続きが必要です。もし手続きを行わなければ、7日以上の期間内に「催告」の通知が届きます。

営業保証金の増減

営業保証金の増減

・省令の改正
追加供託は3ヵ月以内に届出る
減額の場合は即取り戻し

・旅行者との取引額
追加供託は100日以内に届出る
減額の場合は即取り戻し

・変更登録(2種から1種など)
追加供託は届出るまで業務範囲の変更ができない
減額(2種から3種へ変更など)の場合は6カ月以上の公告が必要。その後、取り戻し。

営業保証金の還付

営業保証金の還付

・還付を受けることができるのは「旅行者」のみ

・14日以内に追加供託が必要

旅行業務取扱管理者の職務

10個の職務

(1)計画の作成

(2)料金の掲示

(3)旅行業約款の掲示及び備置き

(4)取引条件の説明

(5)書面の交付

(6)広告

(7)企画旅行の円滑な実施のための措置

(8)苦情の処理

(9)明確な記録又は関係書類の保管

(10)取引の公正、旅行の安全及び旅行者の利便の確保

標識の掲示や個人情報の管理は職務に含まれません。

約款と取扱料金と標識の掲示方法

掲示方法

・約款:旅行者に見やすいように掲示及び閲覧できるように備え置く

・取扱料金:旅行者に見やすいように掲示する

・標識:公衆に見やすいように掲示する

約款は自社で作成する場合は届出及び認可が必要取扱料金届出及び認可は不要

青色の標識は海外旅行を取扱う営業所、白色の標識は国内旅行を取扱う営業所です。

外務員証

外務員証のポイント

・営業所以外の場所で取引きをする場合は必ず提示が必要。

・旅行業務取扱管理者の証明書は旅行者から請求があれば提示が必要。

・外務員証及び旅行業務取扱管理者証は所属する旅行会社で発行

外務員証及び旅行業務取扱管理者証の発行は所属旅行業者での発行は間違いなので注意しましょう。

広告の表示事項

8個の広告の表示事項

(1)企画者の名称、住所、登録番号

(2)旅行の目的地及び日程
(3)運送、宿泊又は食事のサービスの内容

(4)旅行者が旅行業者へ支払うべき対価

(5)旅程管理業務を行う者の同行の有無

(6)最少催行人数

(7)輸送の安全に関する情報

(8)取引条件の説明

旅行業務取扱管理者の氏名は記載不要となります。

誇大広告の禁止事項

8個の誇大広告の禁止事項

(1)サービスの品質

(2)旅行者の安全の確保

(3)感染症の発生の状況や旅行地における衛生

(4)景観、環境

(5)旅行者が旅行業者等へ支払うべき対価

(6)旅行中の旅行者の負担

(7)旅行者に対する損害の補償

(8)旅行業者等の業務の範囲、資力、信用

旅程管理のための措置

4個の旅程管理のための措置

(1)旅行開始前の予約

(2)旅行地における手続き

(3)代替サービスの手配及び手続き

(4)集合時間、集合場所の指示

国内旅行」の場合は、乗車券や航空券を渡し事前説明することで、②と③の手続きをしなくてもよい場合があります。

海外旅行」の場合は、①~④全てが必要となります。

業務改善命令

6個の業務改善命令

(1)旅行業務取扱管理者の解任

(2)取扱料金や収受する対価の変更

(3)旅行業約款の変更

(4)旅程管理の措置を確実な実施

(5)旅行者に生じた損害を賠償するための保険契約を締結

(6)業務の運営の改善に必要な措置

旅行業務取扱管理者の解雇ではないので注意しましょう。

旅行業協会の業務

5個の旅行業協会の業務

・苦情の解決

・研修
弁済業務

・指導

・取引の公正の確保、調査、研究、広報

苦情」については、旅行業者以外にもホテルや送迎会社などからの苦情も対応する。

研修」や「指導」については、旅行業協会に所属していない旅行業者に対しても行う。

弁済業務」に関しては、旅行業協会に所属している旅行業者に対してのみ行う。

法改正で変更になった内容

法令や約款を勉強していると法改正がとても気になりますよね。

ここでは近年に法改正が行われた内容で試験に影響するポイントをまとめます。

2022年度の試験対策で注意するべき法改正

2022年4月に民法が改正されました。

主な改正ポイントは「成人年齢の引き下げ」と「婚姻年齢の引き上げ(女性)」となります。

成人年齢引き下げ

民法改正により、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。それにより、旅券法において新規発給申請の内容が変更となります。

18歳以上:10年間の旅券の申請が可能

成人年齢引き下げ以外に女性の婚姻年齢の引き上げも行われています。

婚姻年齢の引き上げ

今まで女性の婚姻年齢は16歳以上でしたが、今回の民法改正により、18歳以上に変更となりました。(男性は18歳以上のままです)それに伴い、旅券法における「成年擬制」による旅券の申請がなくなります。
※成人擬制:未成年でも婚姻した場合、成人とみなすこと。
※以前は成人年齢20歳以上、女性の婚姻年齢16歳以上だったため、未成年の女性が婚姻した場合に成人とみなし、旅券の新規発給申請の法定代理人署名欄に法定代理人の署名が不要でした。今回の民法改正で成人年齢も婚姻年齢も同じ年齢となったため、この行為は不要となります。

今回の民法改正により主に旅券法に影響がありますが、1点だけ注意が必要です。

成人年齢や婚姻年齢が変更となりましたが、飲酒や喫煙は従来通り20歳未満の者は不可となります。

2021年度の試験対策で注意するべき法改正

2020年3月の法改正により変更になった部分は1つあります。

通信契約」に関して、「電子承諾通知」がなくなり、通信契約の成立に関して次のように改正されました。

通信契約の成立(法改正後)

企画旅行、手配旅行共に通信契約での契約成立時期は、旅行業者が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に達した時に成立します。

法改正後は出題される可能性が高いので覚えましょう。

以上となります。

旅行業務取扱管理者の国家試験では法令に関してしっかり覚えましょう。

特典配分も非常に高いのでミスは許されません!

それでは、良い一日を!