【令和2年度】国内旅行業務取扱管理者試験の過去問を解説・国内旅行実務編

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【令和2年度】国内旅行業務取扱管理者試験の過去問を解説・国内旅行実務編 総合・国内旅行業務取扱管理者

国内旅行業務取扱管理者試験の過去問の中でも、国内旅行実務のJR運賃計算や貸切バスの運賃計算が難しいな。詳しい解説ないのなか。

この記事は、そんな疑問に答えます。

本記事の内容

ツナグ旅では令和2年度の国内旅行業務取扱管理者試験の問題解説を4記事にわたって解説しています。

  1. 旅行業法及びこれに基づく命令
  2. 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
  3. 国内旅行実務(宿泊料金計算、JR運賃計算、国内航空運賃、貸切バス運賃計算)
  4. 国内旅行実務(国内観光地理)

この記事では(3)を解説しています。

こんにちは、ツバサです。

毎年9月に実施される国内旅行業務取扱管理者試験は、旅行業を目指す人の1つの登竜門です。

試験範囲も多く、その中でも計算問題が出題される「JR運賃計算」や「貸切バス運賃計算」、「フェリー運賃計算」、「宿泊料金計算」では、計算する際のルールをたくさん覚えないといけません。

この記事では、令和2年度に実施された国内旅行業務取扱管理者試験の「JR運賃計算」や「貸切バス運賃計算」が含まれる国内旅行実務の過去問の解説をしたいと思います。

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国内旅行業務取扱管理者の過去問解説:国内旅行実務編

国内旅行業務取扱管理者の過去問解説:国内旅行実務編

令和2年度の国内旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務は次のような出題および配点でした。

出題内容と配点

国内旅行実務:100点満点(合格点は60点以上)
 - バス運賃計算問題:4点x3問=12点
 - 宿泊料金計算問題:4点x1問=4点
 - フェリー料金計算問題:4点x1問=4点
 - JR運賃計算問題:4点x5問=20点
 - 国内航空運賃問題:4点x2問=8点
 - 国内観光地理問題:2点x26問=52点

100点満点で60点以上が科目の合格点となりますが、約半分は国内観光地理となっており、残りの約半分が運賃計算問題でした。

運賃計算問題について一番注意しなければならないのは、1問当たりの配点が4点と大きく、1問間違えると致命的になるということです。

そのため、確実に点数が取れるように運賃計算のルールをしっかり覚える必要があります。

それでは、令和2年度の国内旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務問題を解説していきます。

※引用:一般社団法人 全国旅行業協会

国内旅行実務の問題①:貸切バス運賃計算

1:貸切バスによる運送に関する以下の各設問について、それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。

(1) 次の行程で大型車の貸切バス(本設問において、以下「大型バス」という。)を利用するときの運賃について、資料に基づき各設問に該当する答を、選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(注1) 「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)」によるものとする。
(注2) この運行に係る料金は生じないものとする。
(注3) 運賃の割引、消費税の計算は行わないものとする。

国内旅行業務取扱管理者 国内旅行実務

〈資 料〉
※この大型バスの時間制運賃は1時間あたり6,000円とする。
※この大型バスのキロ制運賃は1キロあたり140円とする。

① この行程における時間制運賃の額について、正しいものはどれか。
ア:4時間20分 → 端数処理 → 4時間×6,000円= 24,000円
イ:4時間20分 → 端数処理 → 5時間×6,000円= 30,000円
ウ:6時間20分 → 端数処理 → 6時間×6,000円= 36,000円
エ:6時間20分 → 端数処理 → 7時間×6,000円= 42,000円

解答:ウ

問題の解説

出庫前点呼点検時間:1時間
回送区間:45分
旅客乗車時間:3時間
回送区間:35分
帰庫後点呼点検時間:1時間
合計:6時間20分

6時間20分を端数処理:6時間
6時間x6,000円=36,000円

② この行程におけるキロ制運賃の額について、正しいものはどれか。
ア:89キロ×140円= 12,460円
イ:89キロ → 端数処理 → 90キロ×140円= 12,600円
ウ:121キロ×140円= 16,940円
エ:121キロ → 端数処理 → 130キロ×140円= 18,200円

解答:エ

問題の解説

回送区間:19キロ
旅客乗車時間:89キロ
回送区間:13キロ
合計:121キロ

121キロを端数処理:130キロ
130キロx140円=18,200円

(2) 貸切バスによる運送に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(注1) 「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)」によるものとする。
(注2) 選択肢アは、交替運転者の配置を要しない運送とする。
(注3) 選択肢イは、消費税の計算は行わないものとする。

ア:出庫が18時、帰庫が22時の運送において、バス会社は、この運送に係る時間制運賃を計算するための時間のうち1時間分について、1時間あたりの運賃の2割以内の割増料金を適用する。
イ:学校教育法による中学校に通学する者の団体が、貸切バスを利用するとき、運賃が下限額の100,000円である場合、運賃の割引が適用され80,000円となる。
ウ:バス会社は、走行時間が3時間未満の場合は、走行時間を3時間として時間制運賃を計算する。
エ:法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合、その他、交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には、バス会社は、交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額の交替運転者配置料金を適用する。

解答:イ

問題の解説

学生団体の場合、2割引きになるが、運賃の下限額を超えて割引はできない。そのため、運賃が下限額の100,000円であれば、100,000円が最終金額となる。

国内旅行実務の問題②:宿泊料金計算

2:宿泊に関する次の記述のうち、資料に基づき、正しいものを1つ選びなさい。
(注1) モデル宿泊約款によるものとする。
(注2) 選択肢アは、宿泊客に違約金の支払義務がある宿泊契約とする。
(注3) 選択肢イは、追加料金は発生しないものとする。
(注4) 選択肢ウは、宿泊契約が成立したとき、宿泊施設が指定期日までの申込金の支払いを宿泊客に求めるものとする。
(注5) 選択肢エは、宿泊施設が客室の延長使用に応じたものとし、サービス料及び消費税等諸税の計算を行わないものとする。

〈資 料〉
この設問における宿泊施設は、以下のとおりに定めている。

● 旅館の場合
基本宿泊料:大人1人あたり1泊2食付10,000円
サービス料:10%
消費税:10%
入湯税:100円(年齢12歳未満の者は課税を免除)

● ホテルの場合
基本宿泊料:ツインルーム(定員2名)1室あたり10,000円
チェックアウト:午前10時

ア:この旅館の違約金は、基本宿泊料の10,000円に対して計算される。
イ:この旅館に大人2人と大人に準じる食事と寝具等の提供を伴う10歳の小学生の子供1人が1泊するとき、この宿泊客が支払うべき宿泊料金等の総額は30,450円である。
ウ:宿泊期間が2日の宿泊客に対する申込金の限度は、基本宿泊料の1日分である。
エ:このホテルのツインルームを午前11時まで延長して使用したときの時間外追加料金は5,000円で
ある。

解答:ア

問題の解説

選択肢(イ)は、大人2人と大人に準じる食事と寝具等の提供を伴う10歳の小学生の子供1人が1泊する場合の計算は次のようになる。
大人:10,000円x2名=20,000円
子供:10,000円x7割x1名=7,000円
サービス料:(20,000円+7,000円)x10%=2,700円
消費税:(20,000円+7,000円+2,700円)x10%=2,970円
入湯税:100円x大人2名=200円
合計:20,000円+7,000円+2,700円+2,970円+200円=32,870円

選択肢(ウ)は、申込金は3泊分を上限とできるため、宿泊機関が2泊の場合は申込金を2泊を上限とできる。

選択肢(エ)は、超過3時間までは客室料金の3分の1の追加代金となるため、室料10,000円の3分の1となる。

国内旅行実務の問題③:フェリー運賃計算

3:フェリーによる運送に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注1) 「海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)」によるものとし、本設問においては約款と省略して示している。
(注1) 年齢は乗船日現在とする。

ア:7月10日に発航する指定便に係る券面記載金額が3,000円の入鋏前の自動車航送券を所持する運送申込人が、7月8日に払戻しの請求をした場合、約款で別に定める事項に該当する場合を除き、フェリー会社は900円の払戻し手数料を申し受ける。
イ:旅客運賃1,000円、急行料金1,000円を収受する急行便が、当該急行便の所定の所要時間以内の時間でフェリー会社が定める時間以上遅延して到着した場合において、当該急行便の旅客が払戻しの請求をしたときは、フェリー会社は旅客運賃と急行料金の合計額の2,000円を払い戻す。
ウ:指定制の座席ではない2等船室の旅客運賃が大人500円、小児250円のフェリーに、大人1人が3歳と5歳の小児2人を同伴して当該2等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は750円である。
エ:指定制の座席ではない2等船室の大人旅客運賃が500円、自動車航送運賃が2,000円のフェリーに、自動車1台及び当該自動車の運転者1人が当該2等船室に乗船する場合、この乗船に係る運賃の合計額は2,500円である。

解答:ウ

問題の解説

選択肢(ア)は、船便の指定がある乗車券の払戻して手数料は2日前の場合、10%となるため、3,000円ⅹ10%=300円となる。(30%になるのは前日から発航時刻までとなる)

選択肢(イ)は、フェリー会社が定める時間以上の遅延をした場合は急行料金のみ全額返金となる。運賃は乗車している以上は返金なしとなる。

選択肢(エ)は、自動車航送運賃には車両1台と大人1名(2等船室)の料金が含まれているため、大人旅客運賃の500円は不要となる。

国内旅行実務の問題④:JR運賃計算

4:旅客鉄道会社(JR)に関する以下の各設問について、それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。

(1) 乗継割引に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(注1) 乗車に必要な乗車券類は、いずれも最初の列車の乗車前に全て同時に購入するものとする。
(注2) 選択肢ア、イの乗車日は2日にまたがり、選択肢ウ、エの乗車日は1日とする。
(注3) それぞれの列車の乗車区間内において途中下車はしないものとする。
(注4) 選択肢ウに記載する金額は、記載の利用座席における大人の通常期の特急料金の額を示している。

ア:特急「北斗」の特急料金に乗継割引が適用される。

イ:特急「うずしお」の特急料金に乗継割引が適用される。

ウ:特急「ワイドビュー伊那路」の特急料金に乗継割引が適用される。

エ:乗継割引が適用される列車はない。

解答:ア

問題の解説

選択肢(ア)は、乗継割引の条件として新幹線から特急へ乗り継ぐ場合は当日のみとなるため、翌日の乗り継ぎでは乗継割引は適用不可となる。

(2) 次の経路による行程で旅客が乗車する場合について、各設問に該当する答を、それぞれの選択肢の中から1つ選びなさい。
(注1) 乗車に必要な乗車券は、最初の列車の乗車前に、途中下車しないものとして購入するものとする。
(注2) 鹿児島中央駅及び広島駅では、最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとする。
(注3) 戸坂駅は広島市内に属する駅で、広島市内の中心駅は広島駅である。
(注4) この行程におけるJR九州とJR西日本の境界駅は博多駅である。

国内旅行業務取扱管理者 国内旅行実務

① 大人1人が乗車するとき、普通旅客運賃の計算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

ア:運賃は、「26.6キロ+569.6キロ」の計算による基準額に、「26.6キロ+288.9キロ」の計算によ
る加算額を合計した額となる。
イ:運賃は、「26.6キロ+569.6キロ+7.0キロ」の計算による基準額に、「26.6キロ+288.9キロ」の計算による加算額を合計した額となる。
ウ:運賃は、「29.3キロ+574.0キロ」の計算による基準額に、「29.3キロ+288.9キロ」の計算による加算額を合計した額となる。
エ:運賃は、「29.3キロ+574.0キロ+7.7キロ」の計算による基準額に、「29.3キロ+288.9キロ」の計算による加算額を合計した額となる。

解答:ウ

問題の解説

博多駅は新幹線利用の場合の本州と九州の境界駅となるため、本州(広島駅)から九州内の最終目的地(喜入駅)までのキロ数を計算し、それに九州部分(博多駅から喜入駅)のキロ数からの加算額を追加する。この問題で注意しなければいけないのは、戸坂駅は広島市内に属する駅のため、特定都区市内に該当するかを確認する。特定都区市内の条件は中心駅(広島)から最終目的地までの営業キロが200キロ以上になるかどうかとなる。広島駅から喜入駅までの営業キロは569.6㎞+26.6㎞となるため、200㎞以上の条件に当てはまり、特定都区市内となるため、運賃を求める際は戸坂駅からではなく広島駅から計算する。そのため、選択肢(ウ)が正しい。

② この行程における普通乗車券に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

ア:この区間の普通乗車券を所持する旅客が、旅客の都合により鹿児島中央駅で旅行を中止し、当該乗車券の有効期間内に、当該乗車券を鹿児島中央駅に差し出して既に支払った旅客運賃の払いもどしの請求をした場合、既に支払った旅客運賃から喜入駅と鹿児島中央駅の区間の普通旅客運賃と払いもどしの手数料を差し引いた残額を払いもどす。
イ:JRの指定学校の学生が、この区間を往路9月1日、復路9月3日として、学校学生生徒旅客運賃割引証をJR窓口に提示して普通乗車券を購入するときは、往復割引と学生割引を重複して適用する。
ウ:片道乗車券の有効期間は、4日である。
エ:広島駅で下車して出場した後に戸坂駅まで乗車するときは、戸坂駅までの別の乗車券を購入する必要がある。

解答:イ

問題の解説

選択肢(イ)は、往復割引は片道の営業キロが601㎞以上、学生割引は営業キロが100㎞以上が条件となるため、特定都区市内の中心駅でもある広島駅から喜入駅までの営業キロを確認する。569.6㎞+26.6㎞=596.2㎞となるため、往復割引は適用不可、学生割引は適用可能となる。

(3) 次の経路による行程で大人1人が乗車するとき、特急料金とグリーン料金の組合せについて、資料
に基づき、正しいものを選びなさい。
(注1) 最初の新幹線の乗車日当日に大宮駅まで乗車するものとし、この行程の乗車に必要な乗車券類は、最初の新幹線の乗車前に全て同時に購入するものとする。
(注2) 水沢江刺駅では新幹線の改札口を出るものとする。
(注3) 仙台駅では新幹線の改札口を出ないで、「はやぶさ」に乗り継ぐものとする。
(注4) グリーン車は、いずれの新幹線ともグランクラスを利用しないものとする。

国内旅行業務取扱管理者 国内旅行実務

ア:特急料金 2,400円−530円=1,870円ーーー①
5,370円+(5,150円−4,830円)−530円=5,160円ーーー②
①+②=7,030円
グリーン料金 4,190円

イ:特急料金 2,400円−530円=1,870円ーーー①
5,370円+(5,150円−4,830円)−530円=5,160円ーーー②
①+②=7,030円
グリーン料金 2,100円+4,190円= 6,290円

ウ:特急料金 2,400円−530円=1,870円ーーー①
3,170円−530円=2,640円ーーー②
5,150円−530円=4,620円ーーー③
①+②+③=9,130円
グリーン料金 4,190円

エ:特急料金 2,400円−530円=1,870円ーーー①
3,170円−530円=2,640円ーーー②
5,150円−530円=4,620円ーーー③
①+②+③=9,130円
グリーン料金 2,100円+4,190円=6,290円

解答:ア

問題の解説

時期は通常期、盛岡から水沢江刺までがやまびこの普通車自由席、水沢江刺から仙台はやまびこのグリーン車指定席、仙台から大宮までがはやぶさのグリーン車指定席、全て上りとなる。ただし、水沢江刺で一度改札を出るとなっているため、盛岡から水沢江刺と水沢江刺から大宮を分けて、それぞれ計算する。

【盛岡から水沢江刺】
通常期でやまびこの普通車自由席を利用。
2,400円ー530円=1,870円

【水沢江刺から大宮】
水沢江刺から仙台はやまびこのグリーン車、仙台から大宮ははやぶさのグリーン車となるため、水沢江刺から大宮をやまびことして一旦みなして計算、そしてはやぶさを利用する区間の差額を加算する。

グリーン車利用のため、時期にかかわらず「ー530円」を忘れずに。
水沢江刺から大宮の特急料金:5,370円
仙台から大宮の差額代金:5,150円ー4,830円=320円
5,370円+320円ー530円=5,160円

特急料金合計:1,870円+5,160円=7,030円

続いて、グリーン料金を計算する。
水沢江刺から仙台、仙台から大宮と上り+上りのため、通しのグリーン料金の計算が可能。
118.3㎞+321.5㎞=439.8㎞、端数整理して440㎞。
440㎞=4,190円
グリーン料金:4,190円

総合計:7,030円+4,190円=11,220円

そのため、選択肢(ア)が正しい。

(4) 次のJR券に関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。
(注1) このJR券の購入、変更、払いもどしは、JRの駅で指定券を発売している時間内に行うものとする。
(注2) 本設問における変更、払いもどし、途中下車は旅客の都合によるものとする。

国内旅行業務取扱管理者 国内旅行実務

ア:このJR券は、10月7日の午前10時から発売される。
イ:このJR券は、使用開始前で利用する列車の乗車駅発時刻前であれば、2回に限って同じ種類のJR券に手数料なしで変更することができる。
ウ:このJR券を11月5日に払いもどすとき、所定の払いもどしの手数料を差し引いた2,810円が払いもどされる。
エ:この券面区間の途中駅である土浦駅で下車したとき、払いもどしとなる額はない。

解答:イ

問題の解説

選択肢(イ)は、乗車変更は旅行開始前または使用開始前のみ、係員に予め申し出て承諾を得た上で1回に限って手数料なしで同じ種類の乗車券類に変更ができるため、2回に限っては誤り。

国内旅行実務の問題⑥:国内航空運賃(全日空)

5:全日本空輸の国内線において、次の航空便を利用する場合における各設問に該当する答を、選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(注1) 航空券の購入、座席予約の申込み、座席予約の変更・取消し及び航空券の払い戻しの申出は、航空会社の事業所にて営業時間内に行うものとする。
(注2) 座席予約の変更・取消し及び航空券の払い戻しは、旅客の都合によるものとする。
(注3) 航空券の払い戻しは、当該航空券の払戻期間内に行うものとする。
(注4) 年齢は搭乗日現在とする。

〈利用する航空便〉
6月10日(水) 高松空港(17:50)=== 羽田空港(19:10) ANA538便

(1) この航空便を「ANA VALUE 1(ANAバリュー)」の運賃で利用するものとして、当該運賃に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

ア:この運賃で6月9日に座席を予約したときの航空券購入期限は、出発時刻の20分前までである。
イ:この運賃は、搭乗当日、高松空港において同一区間の他の航空便に空席がある場合に限り、予約便を変更することができる。
ウ:満3歳の子供がこの運賃を利用する場合は、運賃が半額となる。
エ:この運賃で6月8日に購入した航空券を、 6月9日に座席予約を取り消して払い戻すとき、払戻手数料として440円と、取消手数料として運賃の約5%相当額が必要である。

解答:エ

問題の解説

選択肢(ア)は、ANAバリュー1の運賃で前日に予約した場合の購入期限は搭乗日の前日までとなるため、出発時刻の20分前は誤り。

選択肢(イ)は、ANAバリュー1の運賃は予約変更不可となる。

選択肢(ウ)は、ANAバリュー1の運賃を満3歳~11歳の小児が利用する場合は、その運賃額よりも当該便における「小児運賃額」の方が安価な場合、「ANAバリュー(小児額適用)」の自動適用となるため、運賃の半額は誤り。

(2) この航空便を「ANA FLEX(ANAフレックス)」の運賃で利用するものとして、当該運賃に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

ア:この運賃は、空席予測数に連動して搭乗日によって運賃額が変動する。
イ:この運賃の座席予約の申込みは、搭乗希望日の355日前の9時30分から受付を開始する。
ウ: 6月7日に座席を予約し同日に航空券を購入(発行)した場合において、当該座席予約を 6月9日に取り消したとき、当該航空券の有効期間は1年後の6月9日までとなる。
エ:この運賃は、運賃差額の支払いのみで「プレミアム運賃」へ種類変更することができる。

解答:ウ

問題の解説

選択肢(ウ)は、ANAフレックスの航空券の有効期間は発行日(購入日)およびその翌日から起算して1年間となるため、6月7日に購入した場合は1年後の6月7日までとなる。1年後の6月9日は誤り。

以上となります。

国内旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務の問題は、1問の配点がどれも高いため、しっかりと運賃計算のルールを覚えるようにしましょう!

それでは、良い一日を!

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