国内旅行業務取扱管理者の試験勉強をしているけど、過去問の解説はないのかな。解説がないとどこが間違っているのかわからないよ。
この記事は、そんな疑問に答えます。
ツナグ旅では令和2年度の国内旅行業務取扱管理者試験の問題解説を4記事にわたって解説しています。
- 旅行業法及びこれに基づく命令
- 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
- 国内旅行実務(宿泊料金計算、JR運賃計算、国内航空運賃、貸切バス運賃計算)
- 国内旅行実務(国内観光地理)
この記事では(1)を解説しています。
こんにちは、ツバサです。
国内旅行業務取扱管理者の試験勉強では必ずといっていいほど、過去の試験問題をやります。
しかし、全国旅行業協会(ANTA)のホームページを見ても、解答しか掲載されておらず、解説がないため、どこが間違っているのかわからないという受験生も多いのではないでしょうか。
この記事では、令和2年度に実施された国内旅行業務取扱管理者試験の「法令」の問題について解説したいと思います。
ブログ運営者のツバサが書いています。
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- 国内旅行業務取扱管理者の過去問解説:法令編
- 法令の問題①:旅行業法の目的
- 法令の問題②:旅行業の登録
- 法令の問題③:旅行業の登録
- 法令の問題④:登録業務の範囲
- 法令の問題⑤:登録の拒否事由
- 法令の問題⑥:変更登録
- 法令の問題⑦:営業保証金
- 法令の問題⑧:旅行業務取扱管理者の選任
- 法令の問題⑨:旅行業務取扱管理者の職務
- 法令の問題⑩:旅行業務の取扱料金
- 法令の問題⑪:旅行業約款
- 法令の問題⑫:取引条件の説明
- 法令の問題⑬:契約書面
- 法令の問題⑭:旅行業務取扱管理者と外務員
- 法令の問題⑮:広告の表示事項
- 法令の問題⑯:標識
- 法令の問題⑰:企画旅行の円滑な実施のための措置
- 法令の問題⑱:旅程管理業務
- 法令の問題⑲:禁止行為
- 法令の問題⑳:受託契約
- 法令の問題㉑:旅行業者代理業者
- 法令の問題㉒:登録の取消事由
- 法令の問題㉓:旅行サービス手配業
- 法令の問題㉔:旅行業協会
- 法令の問題㉕:弁済業務保証金制度
国内旅行業務取扱管理者の過去問解説:法令編
国内旅行業務取扱管理者試験では、大きく分けて3つの科目で構成されています。
- 法令:100点満点中6割以上が合格(25問)
- 約款:100点満点中6割以上が合格(25問)
- 国内実務:100点満点中6割以上が合格(38問)
それぞれの科目で1つでも6割の点数が取れなかった場合は不合格となります。
法令に関しては25問出題されるため、点数の取りこぼしが出ないようにしっかりと勉強をしましょう。
それでは、法令の過去問の解説をしていきたいと思います。
法令の問題①:旅行業法の目的
(1) 次の記述のうち、法第1条「目的」に定められているものはどれか。
ア:旅行業等を営む者の健全な発展の促進
イ:旅行者の利益の確保
ウ:旅行業務に関する需要の拡大
エ:旅行業等を営む者の組織する団体の適正な活動の促進
答え:エ
旅行業法の目的は6つ。
【旅行者のため】
- 取引の公正の維持
- 旅行の安全の確保
- 旅行者の利便の増進
【旅行会社のため】
- 登録制度
- 業務の適正な運営を確保
- 団体の適正な活動を促進
法令の問題②:旅行業の登録
(2) 報酬を得て、次の行為を事業として行う場合、旅行業の登録を要しないものはどれか。
ア:旅行業を営む者のために、企画旅行に参加する旅行者に同行して旅程管理業務を行う主任の者を派遣する行為
イ:宿泊事業者が自ら経営する宿泊施設の宿泊プランと他人が経営する宿泊施設の宿泊プランをセットにして販売する行為
ウ:旅行に関する相談に応ずる行為
エ:航空会社と代理店契約をしているコンビニエンスストアが、航空券の購入者のために他人の経営する宿泊施設を手配する行為
答え:ア
(ア)の選択肢は添乗員の派遣のみとなるため旅行業は不要。
(イ)の選択肢は他人が経営する宿泊施設の手配がある、(ウ)の選択肢は旅行の相談業務、(エ)の選択肢は他人の経営する宿泊施設の手配があるため、旅行業登録が必要。
法令の問題③:旅行業の登録
(3) 旅行業の登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:第1種旅行業を営もうとする者が、その業務を本邦内の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)の実施のみとするときは、主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
イ:第2種旅行業を営もうとする者のうち、第1種旅行業者が実施する本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について、当該第1種旅行業者を代理して企画旅行契約を締結しようとする者は、観光庁長官に新規登録申請書を提出しなければならない。
ウ:第3種旅行業を営もうとする者は、主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
エ:地域限定旅行業を営もうとする者は、観光庁長官に新規登録申請書を提出しなければならない。
答え:ウ
(ア)の選択肢は、第1種の旅行業登録の新規申請となるため、申請先は観光庁長官が正しい。
(イ)の選択肢は、受託販売であっても第2種の旅行業登録の新規登録の申請先は都道府県知事が正しい。
(エ)の選択肢は、地域限定旅行業の新規登録の申請先は都道府県知事が正しい。
法令の問題④:登録業務の範囲
(4) 登録業務範囲に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか(いずれも総合旅行業務取扱管理
者を選任しているものとする。)。
ア:第1種旅行業者は、すべての旅行業務を取り扱うことができる。
イ:第2種旅行業者は、本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を実施することはできない。
ウ:第3種旅行業者は、本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものを除く。)を実施することができる。
エ:地域限定旅行業者は、第1種旅行業者が実施する本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について、当該旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるが、その行為に付随して、旅券の受給のための行政庁等に対する手続きの代行をすることはできない。
答え:エ
(エ)の選択肢は、旅行業において受託している企画旅行の契約を締結した旅行者に対して、旅券の受給のための代行手続きが可能なため、代行をすることができないが誤り。
法令の問題⑤:登録の拒否事由
(5) 次の記述のうち、旅行業又は旅行業者代理業の登録の拒否事由に該当しないものはどれか。
ア:旅行業者代理業を営もうとする者であって、その基準資産額が100万円未満であるもの
イ:旅行業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を受けることがなくなった日から3年を経過していない者
ウ:旅行業の登録を取り消され、その取消しの日から5年を経過していない者
エ:心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの
答え:ア
(ア)の選択肢は、旅行業者代理業は基準資産額や営業保証金の条件はないため、100万円未満であるものが誤り。
法令の問題⑥:変更登録
(6) 変更登録等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:第1種旅行業者がその登録業務範囲を第3種旅行業に変更しようとするときは、観光庁長官に変更登録申請書を提出しなければならない。
イ:第3種旅行業者は、主たる営業所の名称について変更があったときは、変更があったその日から30日以内に、登録行政庁に登録事項の変更の届出をしなければならない。
ウ:地域限定旅行業者は、主たる営業所以外の営業所について、その所在地の変更があったときは、登録行政庁への変更の届出を要しない。
エ:旅行業者代理業者が所属旅行業者を変更するときは、その主たる営業所を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。
答え:イ
(ア)の選択肢は、変更登録申請をする際は変更後の業務範囲の登録行政庁が申請先となるため、第3種へ変更する場合は都道府県知事が申請先となる。
(ウ)の選択肢は、地域限定旅行業者が営業所の所在地を変更した場合は、都道府県知事への変更の届出が必要となる。
(エ)の選択肢は、旅行業代理業者が所属旅行業者を変更する時は、都道府県知事へ新規登録申請を行わなければならない。
法令の問題⑦:営業保証金
(7) 営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者は、営業保証金を供託し、供託物受入れの記載のある供託書を受領したときは、直ちにその事業を開始することができる。
イ:旅行業者は、毎事業年度終了後において、その供託している営業保証金の額が所定の額に不足することとなるときは、その不足額を毎事業年度終了後において、その終了の日の翌日から100日以内に追加して供託しなければならない。
ウ:旅行業者は、毎事業年度終了後6箇月以内に、その事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引の額を登録行政庁に報告しなければならない。
エ:営業保証金の供託は、旅行業者の主たる営業所の最寄りの供託所に現金をもって供託しなければならない。
答え:イ
(ア)の選択肢は、事業の開始は供託を終え、供託した旨の届出を行った後に開始できる。供託書を受領した後ではない。
(ウ)の選択肢は、旅行者との取引額の報告は100日以内が正しい。
(エ)の選択肢は、供託は現金以外にも有価証券も可能。
法令の問題⑧:旅行業務取扱管理者の選任
(8) 旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:複数の営業所を通じて1人の旅行業務取扱管理者を選任することができるのは、地域限定旅行業者及び当該地域限定旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者であって、国土交通省令で定める条件を満たす場合に限られる。
イ:旅行業者等は、旅行業務に従事した経験が5年未満である者を、旅行業務取扱管理者として選任することはできない。
ウ:旅行業者等は、旅行業務取扱管理者について、5年ごとに旅行業務に関する法令、旅程管理その他の旅行業務取扱管理者の職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るため、登録研修機関が実施する研修を受けさせなければならない。
エ:旅行業者等は、本邦内の旅行のみについて旅行業務を取り扱う営業所にあっては、国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者のみを、当該営業所の旅行業務取扱管理者として選任しなければならない。
答え:ア
(イ)の選択肢は、旅行業務取扱管理者は経験年数にかかわらず選任ができる。
(ウ)の選択肢は、登録研修機関ではなく旅行業協会が実施する研修を受けなければならない。
(エ)の選択肢は、本邦内の旅行のみを取り扱う営業所では総合旅行業務取扱管理者または国内旅行業務取扱管理者の選任が可能。
法令の問題⑨:旅行業務取扱管理者の職務
(9) 次の記述のうち、旅行業務取扱管理者の職務として定められていないものはどれか。
ア:法第12条の10の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
イ:法第10条の規定による旅行業務に関する旅行者との取引額の報告に関する事項
ウ:法第12条の7及び法第12条の8の規定による広告に関する事項
エ:旅行に関する苦情の処理に関する事項
答え:イ
(イ)の選択肢の旅行者との取引額の報告は旅行業務取扱管理者の職務に含まれていない。
旅行業務取扱管理者の職務は10個。
- 企画旅行の旅行計画の適正な作成
- 料金表の掲示
- 旅行業約款の掲示
- 取引条件の説明
- 契約書面の交付
- 適正な広告の実施
- 旅程管理のための必要な措置:旅程管理業務を行う主任の者を通じた管理・監督
- 旅行に関する的確な苦情処理
- 契約内容に係る重要な事項についての明確な記録または関係書類の保管
- 上記に掲げるもののほか、取引の公正、旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項
法令の問題⑩:旅行業務の取扱料金
(10) 旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者代理業者は、所属旅行業者が定めた料金の範囲内で自ら旅行業務の取扱いの料金を定めることができる。
イ:旅行業者は、事業の開始前に、旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金を定め、これをその営業所において、旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
ウ:旅行業者は、旅行業務の取扱いの料金を変更したときは、その旨を遅滞なく登録行政庁に届け出なければならない。
エ:旅行業務の取扱いの料金は、契約の種類及び内容に応じて定率、定額その他の方法により定められ、旅行者にとって明確であることがその制定の基準である。
答え:エ
(ア)の選択肢は、旅行業者代理業者は自ら旅行業務の取扱料金を定めることができない。
(イ)の選択肢は、旅行業取扱料金は閲覧することができるように備え置くのではなく、旅行者に見やすいように掲示しなければならない。
(ウ)の選択肢は、旅行業務取扱料金は変更しても届け出る必要はない。
法令の問題⑪:旅行業約款
(11) 旅行業約款に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者代理業者は、所属旅行業者の旅行業約款をその営業所において、旅行者に見やすいように掲示し、又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
イ:保証社員である旅行業者は、その旅行業約款に記載した弁済業務保証金からの弁済限度額を変更しようとする場合、登録行政庁の認可を受けなければならない。
ウ:観光庁長官及び消費者庁長官が標準旅行業約款を定めて公示した場合において、旅行業者が、標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定めたときは、その旅行業約款については、登録行政庁の認可を受けたものとみなされる。
エ:旅行業者は、現に認可を受けている旅行業約款について、契約の変更及び解除に関する事項を変更しようとするときは、登録行政庁の認可を受けなければならない。
答え:イ
(イ)の選択肢は、弁済業務保証金からの弁済限度額の変更は軽微な変更となるため、認可を受ける必要はない。
法令の問題⑫:取引条件の説明
(12) 旅行業者等が旅行業務に関し旅行者と契約を締結しようとするときに、取引条件の説明にあたって旅行者に交付する書面に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者等は、旅行者と企画旅行契約を締結しようとするときは、旅程管理業務を行う者が同行しない場合にあっては、旅行地における企画者との連絡方法を書面に記載しなければならない。
イ:旅行業者等は、書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、旅行者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を国土交通省令・内閣府令で定める情報通信の技術を利用する方法により提供することができる。
ウ:旅行業者は、旅行者と旅行の相談に応ずる行為に係る旅行業務について契約を締結しようとするときは、旅行者が旅行業者に支払うべき対価によって提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容を書面に記載しなければならない。
エ:旅行業者等は、旅行者と旅行業務について契約(旅行の相談に応ずる行為に係る旅行業務についての契約を除く。)を締結しようとするときは、書面に当該契約に係る旅行業務取扱管理者の氏名及び旅行者の依頼があれば当該旅行業務取扱管理者が最終的には説明を行う旨を記載しなければならない。
答え:ア
(ア)の選択肢は、「旅程管理業務を行う者が同行しない場合にあっては、旅行地における企画者との連絡方法」は取引条件の説明ではなく、契約書面にのみ記載する内容。
法令の問題⑬:契約書面
(13) 次の記述のうち、旅行業者等が旅行者と企画旅行契約を締結したときに交付する書面の記載事項として、定められていないものはどれか。
ア:旅行の目的地を勘案して、旅行者が取得することが望ましい安全及び衛生に関する情報がある場合にあっては、その旨及び当該情報
イ:契約締結の年月日
ウ:書面の交付の年月日
エ:全国通訳案内士又は地域通訳案内士の同行の有無
答え:ウ
(ウ)の選択肢は、書面の交付の年月日は定められていない。
法令の問題⑭:旅行業務取扱管理者と外務員
(14) 旅行業務取扱管理者の証明書の提示、外務員の証明書携帯等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業務取扱管理者は、旅行者からの請求がなければ、旅行業務取扱管理者の証明書を提示することを要しない。
イ:外務員は、旅行者が悪意であったときを除き、その所属する旅行業者等に代わって、旅行者との旅行業務に関する取引についての一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなされる。
ウ:外務員とは、勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、旅行業者等のために営業所以外の場所で旅行業務について取引を行う使用人のことで、役員は除かれる。
エ:旅行業者等は、外務員に、国土交通省令で定める様式による外務員の証明書を携帯させなければ、その者を外務員としての業務に従事させてはならない。
答え:ウ
(ウ)の選択肢は、外務員には役員も含まれる。
法令の問題⑮:広告の表示事項
(15) 企画旅行に参加する旅行者を募集するための広告の表示事項として、定められているものはどれか。
ア:旅程管理業務を行う者の同行の有無
イ:全国通訳案内士又は地域通訳案内士の同行の有無
ウ:契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
エ:企画旅行を実施する営業所の旅行業務取扱管理者の氏名
答え:ア
広告の表示事項は8つ。
- 企画者の氏名又は名称、住所、登録番号
- 旅行の目的地及び日程
- 運送、宿泊又は食事のサービスの内容
- 対価(ツアー代金)
- 旅程管理業務を行う者の同行の有無
(添乗員がいるかどうか) - 最少催行人員
- 運送サービスが含まれる場合の輸送の安全
(貸し切りバスツアーなど) - 取引条件の説明
※誇大広告の禁止事項と混同しないことがポイント。
法令の問題⑯:標識
(16) 標識に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者等の標識には、営業所において選任された旅行業務取扱管理者及び旅程管理業務を行う者のうち主任の者の氏名を記載しなければならない。
イ:旅行業者代理業者の標識には、登録年月日及び有効期間を記載しなければならない。
ウ:法人である旅行業者等の標識には、営業所の名称及び代表者の氏名を記載しなければならない。
エ:旅行業者代理業者は、その営業所において、所属旅行業者と異なる様式であって、国土交通省令で定める様式の標識を、公衆に見やすいように掲示しなければならない。
答え:エ
(ア)の選択肢は、旅程管理主任者の氏名の記載は不要。
(イ)の選択肢は、旅行業者代理業者には有効期間がないため、有効期間の記載は不要。
(ウ)の選択肢は、代表者の氏名は不要。
法令の問題⑰:企画旅行の円滑な実施のための措置
(17) 企画旅行の円滑な実施のための措置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行業者は、旅行に関する計画に定めるサービスの旅行者への確実な提供を確保するために旅行の開始前に必要な予約その他の措置を講じなければならない。
イ:旅行業者は、本邦内の旅行において、契約の締結前に旅行者に旅程管理のための措置を講じない旨を説明し、かつ、当該旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合は、旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続きの実施その他の措置を講じることを要しない。
ウ:旅行業者は、本邦外の旅行にあっては、旅行に関する計画に定めるサービスの内容の変更を必要とする事由が生じた場合は、その原因が旅行業者の関与し得ないものである場合を除き、代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続きの実施その他の措置を講じなければならない。
エ:旅行業者は、旅行に関する計画における2人以上の旅行者が同一の日程により行動することを要する区間における円滑な旅行の実施を確保するための必要な集合時刻、集合場所その他の事項に関する指示を行わなければならない。
答え:ウ
(ウ)の選択肢は、本邦外の旅行(海外旅行)の企画旅行では、原因が旅行業者の関与し得ないものであるかどうかにかかわらず、代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続きの実施その他の措置を講じなければならない。国内旅行の場合は不要。
法令の問題⑱:旅程管理業務
(18) 旅程管理業務を行う者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅程管理業務に関する実務の経験は、観光庁長官の登録を受けた者が実施する旅程管理業務に関する研修の課程を修了した日から1年以内に1回以上又は3年以内に2回以上の旅程管理業務に従事した経験に限られる。
イ:旅行業者によって選任された旅程管理業務を行う主任の者の指導による旅程管理業務に相当する実務の研修を受けた経験は、当該研修を受けた地域を目的地とする旅行に係る旅程管理業務に従事した経験とみなされる。
ウ:企画旅行に参加する旅行者に同行して、旅程管理業務を行う者として旅行業者によって選任される者が複数の場合は、そのすべての者が法第12条の11第1項に規定する旅程管理業務を行う主任の者でなければならない。
エ:旅行業者は、いかなる場合も未成年者を、旅程管理業務を行う主任の者として選任することができない。
答え:イ
(ア)の選択肢は、研修の課程を修了した日からではなく、研修修了日の前後1年以内に1回以上又は修了後3年以内に2回以上が正しい。
(ウ)の選択肢は、旅程管理業務を行う者が複数いる場合はその内の1人が旅程管理主任者であればよい。
(エ)の選択肢は、旅程管理主任者は未成年でも可能。
法令の問題⑲:禁止行為
(19) 法第13条禁止行為に関する次の記述から、正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
a:旅行業者等の従業者は、旅行者に対し、旅行地において施行されている法令に違反する行為を行うことをあっせんし、又はその行為を行うことに関し便宜を供与してはならない。
b:旅行業者等は、運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し、輸送の安全の確保を不当に阻害する行為をしてはならない。
c:旅行業者等は、旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金については、旅行者から事前に承諾を得たとしても営業所において掲示した料金を超えて料金を収受してはならない。
d:旅行業者等は、旅行業務に関し取引をする者に対し、その取引に関する重要な事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
ア:a,b イ:a,b,d ウ:b,c,d エ:a,b,c,d
答え:エ
全て正しいので選択肢をそのまま覚えましょう!
法令の問題⑳:受託契約
(20) 受託契約に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:第2種旅行業者は、地域限定旅行業者を委託旅行業者とする受託契約を締結することができない。
イ:旅行業者は、他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について、複数の旅行業者と受託契約を締結することができる。
ウ:受託旅行業者が、受託契約において、受託旅行業者代理業者を定めた場合、当該受託旅行業者代理業者は、委託旅行業者を代理して、旅行者と企画旅行契約(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を締結することができる。
エ:委託旅行業者と受託契約を締結した旅行業者は、法第3条の規定にかかわらず、旅行業者代理業の登録を受けなくても、委託旅行業者を代理して、旅行者と企画旅行契約(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を締結することができる。
答え:ア
(ア)の選択肢は、受託契約は業種の範囲問わず契約が可能。
法令の問題㉑:旅行業者代理業者
(21) 旅行業者代理業者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業者代理業者の登録の有効期間は、登録の日から起算して5年とする。
イ:所属旅行業者は、いかなる場合であっても、旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。
ウ:旅行業者代理業を営もうとする者は、第3種旅行業者を所属旅行業者とすることはできない。
エ:旅行業者代理業者は、旅行業務に関し取引をしようとするときは、所属旅行業者の氏名又は名称及び旅行業者代理業者である旨を取引の相手方に明示しなければならない。
答え:エ
(ア)の選択肢は、旅行業者代理業者には有効期間はない。
(イ)の選択肢は、いかなる場合であってもが誤り。所属旅行業者が旅行業者代理業者へ、相当な注意をし、かつ、損害の発生の防止に努めた時はその限りではない。
(ウ)の選択肢は、所属旅行業者は業種を問わず可能。
法令の問題㉒:登録の取消事由
(22) 登録の取消し等に関する次の記述から、登録の取消事由に該当するもののみをすべて選んでいるものはどれか。
a:旅行業者等が登録を受けてから1年以内に事業を開始していないと認めるとき。
b:旅行業者等が引き続き 6箇月以上事業を行っていないと認めるとき。
c:旅行業者等が旅行業法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
d:旅行業者等が不正の手段により新規登録を受けたとき。
ア:a,b イ:c,d ウ:a,c,d エ:a,b,c,d
答え:ウ
(b)の選択肢は、6か月以上ではなく、1年以上業務を行っていないが正しい。
法令の問題㉓:旅行サービス手配業
(23) 旅行サービス手配業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ア:旅行サービス手配業の新規登録の申請をしようとする者は、主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
イ:旅行サービス手配業務取扱管理者は、他の営業所の旅行サービス手配業務取扱管理者となることができない。
ウ:旅行業者は、旅行サービス手配業の登録を受けなくても、旅行サービス手配業務を行うことができる。
エ:旅行サービス手配業者は、旅行サービス手配業務を他人に委託する場合においては、他の旅行サービス手配業者以外の者に委託してはならない。
答え:エ
(エ)の選択肢は、旅行サービス手配業者以外にも旅行業者に委託が可能。
法令の問題㉔:旅行業協会
(24) 次の記述のうち、旅行業協会が適正かつ確実に実施しなければならない業務として定められていないものはどれか。
ア:旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者に対する研修
イ:旅行業務又は旅行サービス手配業務の適切な運営を確保するための旅行業者等又は旅行サービス手配業者に対する会計監査
ウ:旅行業務及び旅行サービス手配業務に関する取引の公正の確保又は旅行業、旅行業者代理業及び旅行サービス手配業の健全な発達を図るための調査、研究及び広報
エ:旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等又は旅行サービス手配業者の取り扱った旅行業務又は旅行サービス手配業務に対する苦情の解決
答え:イ
旅行業協会の業務は5つ。
- 苦情の解決
- 研修
- 弁済業務
- 指導
- 取引の公正の確保、調査、研究、広報
「苦情の解決」については、旅行業者以外にもホテルや送迎会社などからの苦情も対応する。
「研修」や「指導」については、旅行業協会に所属していない旅行業者に対しても行う。
「弁済業務」に関しては、旅行業協会に所属している旅行業者に対してのみ行う。
法令の問題㉕:弁済業務保証金制度
(25) 弁済業務保証金制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア:旅行業協会に加入しようとする旅行業者は、その加入しようとする日の翌日から起算して14日以内に、所定の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない。
イ:保証社員は、弁済業務規約の変更により弁済業務保証金分担金の額が増額されたときは、弁済業務規約で定める期日までに、その増額分の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない。
ウ:旅行業協会が供託している弁済業務保証金から債権の弁済を受ける権利を有する旅行者は、その権利を実行しようとするときは、その債権について登録行政庁の認証を受けなければならない。
エ:旅行業協会は、保証社員から、弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、これを、保証社員の主たる営業所の最寄りの供託所に、弁済業務保証金として供託しなければならない。
答え:イ
(ア)の選択肢は、加入しようとする日の翌日から起算して14日以内が誤り。旅行業協会に加入しようとする日までに納付が正しい。
(ウ)の選択肢は、登録行政庁の認証が誤り。旅行業協会の認証が正しい。
(エ)の選択肢は、保証社員の主たる営業所の最寄りの供託所が誤り。旅行業協会の最寄りの供託所が正しい。
以上となります。
過去問を勉強する時は、法改正前の内容の場合もあるため、注意しましょう。
できる限り、最新の問題集や参考書を使うことをおすすめします。
それでは、良い一日を!