海外旅行の飛行機のトラブルはどんなトラブルがあるんだろう?飛行機が遅れたり、飛ばなかったりしたらどうしよう。飛行機のトラブルを経験した人に話を聞いてみたいな。
この記事は、そんな疑問に答えます。
- 海外旅行中の飛行機のよくあるリアルなトラブル5選
こんにちは、ツバサです。
海外旅行中によくあるトラブルの1つに「飛行機のトラブル」があります。
僕自身、旅行会社の海外支店の拠点長として約6年間海外赴任をしました。
その6年間にたくさんの日本人観光客のお世話を現地でしましたが、一番大変なトラブルは飛行機のトラブルでした。
豪雨や台風、視界不良、航空会社の機材メンテナンスなど様々な飛行機のトラブルの対応をしました。
旅行会社のエアトリが「海外旅行時のトラブルと対処法」という調査を10代~70代の男女1045名を対象に実施したことがありましたが、その中で「飛行機の遅延や欠航、乗り継ぎ」に不安を抱いた経験がある人に関する調査は次のような結果でした。
(参考資料):エアトリ・海外旅行時のトラブルと対処法」に関する調査
渡航回数 | 飛行機の遅延・欠航・乗り継ぎ に不安を感じる |
渡航経験1~9回の人 | 46.9% |
渡航経験10~19回の人 | 50.0% |
渡航経験20回以上の人 | 50.0% |
実に海外旅行に行く人の半分が飛行機のトラブルに不安を感じており、海外旅行の回数を重ねても不安を感じ続けるという結果でした。
この記事では「海外旅行中の飛行機のリアルなトラブル5選」を実体験に基づいて紹介します。
これから海外旅行をするけど飛行機トラブルが不安な人、これから旅行会社で働くけど事前にトラブルを知っておきたい人などは是非この記事を読んでみてください。
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海外旅行中の飛行機のよくあるリアルなトラブル5選
飛行機のトラブルにはいろんなケースがありますが、この記事では実体験した5つの飛行機トラブルを紹介します。
- 飛行機の遅延トラブル
- 飛行機の欠航トラブル
- 飛行機の乗り継ぎトラブル
- 預け荷物が届かないトラブル
- 飛行機が違う空港に行ってしまうトラブル
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
飛行機の遅延トラブル
海外旅行中の飛行機のトラブルの中でも一番多いのが遅延のトラブルです。
飛行機の遅延といっても、その遅延の理由や原因は様々です。
- 飛行機の不具合によるメンテナンス
- パイロットや客室乗務員の欠員
- 豪雨
- 台風
- 視界不良
- 飛行機の機材が着いていない
- 飛行機の出発の順番待ち
僕自身が海外赴任中に飛行機トラブルで一番対応に追われたのは、「台風」と「飛行機の機材が着いていない」の2つです。
「飛行機の機材が着いていない」は、「飛行機の出発の順番待ち」にも関係しています。
台風などの天候不良
フィリピンに海外赴任をしていた際に「台風」による飛行機トラブルには本当苦労しました。
台風はフィリピンの東のエリアでよく発生します。
台風の予想進路を元に次々にフライトが遅延したり、強風や豪雨による視界不良によっても遅延します。
ただ、天候不良に関する遅延や欠航は外を見ると天候が荒れているのがわかるため、搭乗者にも理解を得られやすく、そこまで大きなトラブルにはなりません。
一番厄介なのが台風が接近する前のタイミングで遅延や欠航になる時です。
実際に空港の外を見てもそこまで天候が荒れていることもないため、搭乗予定者も「なぜ?」と思うことがよくあり、対応にとても苦労します。
飛行機の機材が着いていない & 飛行機の出発の順番待ち
飛行機の機材が着いていなかったり、飛行機の機材は目の前にあるのに出発順番待ちというのが一番タチが悪い遅延です。
現地の国内線などは1つの飛行機をいくつかのルートで回すことがあります。
例えば、セブ空港⇒マニラ空港⇒カティクラン(ボラカイ)空港
このように都市Aから都市Bに飛んできて、折り返し都市Aに戻ると思ったら、実は都市Cに行くみたいなルートです。
上記の例の場合、セブ空港出発のフライトが遅延していたら、マニラ空港では特に天候等も悪くないのに飛行機の機材もなければ、出発時間も未定というような状況になります。
もし「マニラ空港⇒カティクラン空港」の飛行機に搭乗予定の場合、「なんで飛行機がないんだ!なんで出発時間が未定なんだ!」っていうクレームになります。
さらに、ようやく飛行機がマニラ空港に到着しても、それでもなかなか搭乗が始まらない、出発時間が決まらないなどの状況もあります。
これは、航空業界では「Sequence(シークエンス)」と言い、順番という意味になります。
つまり、滑走路が混雑しており、出発する飛行機が順番待ちをしているということです。
また目的地の空港側で飛行機の駐機スペースが空かないため、目的地に向けて出発ができないということもあります。
航空会社のスタッフに「出発時間は何時になるの?」って聞いても「わからない」や「まだ決まっていない」と言われてしまうので、こういう時は「シークエンスは何番目なの?」って聞いてみると、「2番目」とか「5番目」とか飛行機の順番待ちの番号を教えてくれることが多いです。
飛行機の欠航トラブル
飛行機のトラブルの中で遅延に続き、トラブルとなるのが欠航です。
欠航の知らせを聞くと、呆然としますよね。
その場に立ち尽くすというか、本当どうしようというような状況に陥ります。
旅行会社のツアーに参加していれば、現地係員が対応やアシストをしてくれますが、個人手配による海外旅行であれば全て自分で対応しなければなりません。
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飛行機の欠航の理由や原因は次のようなことが多いです。
- 機材の不具合
- 台風
- 視界不良
- 飛行機の機材繰りができなかった
飛行機の欠航の際、まずやるべきことはとにかく航空会社のカウンターで次のフライトに変更をしてもらうということです。
空港や航空会社によっては、一度チェックインカウンターの場所まで戻って手続きをしたり、空港内の航空会社オフィスで手続きをしたりと様々です。
もし翌日のフライトしかなければ、欠航理由が天候不良でも航空会社に宿泊や食事などに関して一度ダメもとで交渉をした方がよいです。
台風などで空港が閉鎖するような最悪の状況の場合は、航空会社のカウンターは大混雑します。
僕の経験上、最大で700人待ちということがありました。
(※その時は航空会社のスタッフにお金を払って、優先してもらいました)
飛行機の乗り継ぎトラブル
初めての海外旅行では飛行機の乗り継ぎをしたり、ターミナルが複雑な空港内での乗り継ぎをしたりする際によくトラブルが起こります。
乗り継ぎで時間がかかってしまい、次のフライトに乗れなかったということがよくあります。
海外旅行中の飛行機の乗り継ぎトラブルの理由や原因は主に次の通りです。
- 空港ターミナル内が大きく複雑
- 空港のターミナル間移動で時間がかかる
- 乗り継ぎ時に入国審査に時間がかかった
- 乗継便の航空券を別購入してしまいチェックインが必要だった
空港内のマップに関しては、日本出発前にできる限り下調べしておくことをお勧めします。
あとは現地空港に着いたら、すぐ電光掲示板のチェックをすることも大事です。
空港のターミナル間移動で時間がかかる
乗り継ぎ地の空港にいくつかターミナルがある場合、到着便のターミナルと出発便のターミナルのチェックが必要です。
また、ターミナル間を移動する際にどのように移動するかを確認する必要があります。
空港の外周を使って移動することはあまりなく、ほとんどが空港内のシャトルバスを使ってターミナル間を移動をします。
乗り継ぎ時に入国審査に時間がかかった
現地での乗り継ぎで気を付けたいことは次のことです。
- 乗り継ぎ地で入国審査が必要かどうか
- 荷物のピックアップや預け直しが必要かどうか
- 税関審査が必要かどうか
例えば、最終目的地の空港に入国審査場や税関審査場がなければ、乗り継ぎ地で入国審査や税関審査をしなければなりません。
旅行業界用語で「MCT(ミニマムコネクティングタイム)」という言葉があります。
意味は最低乗り継ぎ時間となり、空港での乗り継ぎの際、最低でもどれくらい時間を空けなければいけないのかというルールです。
これは同じ空港でターミナルや航空会社、国際線&国内線によって異なります。
乗継時間ギリギリのフライトではなく、時間に余裕を持ったフライトで予約をしておくのがベストです。
預け荷物が届かないトラブル
これは、乗り継ぎ空港にて荷物のピックアップが必要かどうか、税関審査を受けなければならないかどうかに関係しています。
乗り継ぎ地で荷物のピックアップが必要な場合は次の通りです。
- 最終目的地に税関審査場がない場合
- 航空券を別々に購入している場合
- 預け荷物(クレームタグ)が最終目的地までとなっているが乗り継ぎ地でピックアップが必要な場合
航空券を別々に購入していたら、基本的に乗り継ぎ地でチェックインが必要です。
ただ、航空会社同士の規定で荷物だけは最終目的地までの手続きになる場合もあります。
一番厄介なのは、日本でチェックインをした際に預け荷物は最終目的地までの手続きになっており、クレームタグも最終目的地までの記載になっているにも関わらず、乗り継ぎ地にて荷物のピックアップが必要な場合があります。
これは最終目的地に税関審査場がないためです。
この場合、乗り継ぎ空港で荷物を税関審査に通さないと荷物が最終目的地まで届かないことになります。
このトラブルは本当に厄介です。
なぜなら、荷物のピックアップは基本的には本人しかできないからです。
つまり、最終目的地での滞在中は荷物なしということになります。
どうしても第3者(旅行会社のスタッフなど)に荷物をピックアップしてもらいたい場合は、航空会社への委任状や弁護士の認証手続きが必要になります。
飛行機が違う空港に行ってしまうトラブル
飛行機が違う空港に行ってしまうトラブルが稀にあります。
旅行業界では飛行機が違う空港に行ってしまうことを「Divert(ダイバート)」といいます。
ダイバートが起こる原因としては、次のようなことが考えられます。
- 飛行中の機材トラブル
- ガソリンが不十分
- 天候不良
- 落雷
- 急病人
僕自身が現地で経験したダイバートは、天候不良や落雷によるダイバートです。
次の図は実際にダイバートを経験した際の飛行機のフライトレーダーです。
これは目的地の空港周辺の天候が悪く、視界不良のため着陸を断念、地方空港にダイバートしました。
これ以外にも飛行機に落雷したため、近くの空港に緊急着陸したダイバートもありました。
ダイバートした場合、到着前=入国前ということにあり、旅行者はダイバートした空港で待機している間はずっと機内で待たなければなりません。
機材の復旧に時間がかかる場合は、ダイバートとした空港にて入国審査等を行い、航空会社が手配したバスにて最終目的地の空港まで向かうこともあります。
以上となります。
このように海外旅行中の飛行機のトラブルは様々です。
言葉のわからない異国の地で飛行機が遅延したり欠航すると不安になりますね。
海外旅行に慣れていてもそれは変わりません。
飛行機の乗り継ぎトラブルが起こらないことを願うばかりです!
それでは、良い一日を!