旅行会社利用の5つのメリットと4つのデメリット!旅行会社社員が解説!

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【旅行会社社員が教える】旅行会社利用のメリット&デメリット 旅行会社&旅行業界

海外旅行に行きたいけど、そろそろ慣れてきたから、今回は旅行会社を使わないで個人旅行で行ってみようかな。でも不安だ。旅行会社を使うメリットって何なんだろう。

この記事は、そんな疑問に答えます。

本記事の内容
  • 旅行会社を利用するの5つのメリット
  • 旅行会社を利用する4つのデメリット

こんにちは、ツバサです。

僕自身、旅行会社で長年働き、カウンターセールスや商品企画、そして海外赴任を通して現地支店での観光客の受け入れを行ってきました。

表には出ていない旅行会社の裏事情を今回はお伝えしたいと思います。

この記事では、旅行会社利用の5つのメリットと4つのデメリットを詳しく解説します。

これから海外旅行をする予定の人、これから旅行会社に就職を目指している人など、是非この記事を読んでみてください。

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【旅行会社社員が教える】旅行会社利用のメリット&デメリット

旅行会社を利用するの5つのメリット

海外旅行に行こうと思ったら、まずガイドブックやインターネットで調べますよね。

行きたい国や都市の情報を調べたり、そこに行く旅行会社のパッケージツアーを調べてみたり、人によって様々です。

まずは旅行会社を使うメリットを見ていきましょう。

旅行会社を利用するの5つのメリット

旅行会社を利用する際のメリットは5つあります。

旅行会社の5つのメリット
  • 航空券もホテルも旅行代理店用のレートがある
  • 空港からの送迎、空港への送迎が安心
  • 現地ホテルの消防法や非常口等を確認している
  • 現地支店や現地手配会社のオフィスがある
  • こまごました手配が事前にできる

それでは、5つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

航空券もホテルも旅行代理店用のレートがある

旅行会社のパッケージツアーは安いとよく言われますが、確かに安いです。

その理由に旅行会社は航空会社やホテルから旅行会社専用のレートを得ているからです。

航空券:航空会社から包括旅行用の料金を仕入れている

包括旅行用というのはパッケージツアー用という意味です。

航空券には座席の予約クラスというものがありますが、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスに分かれているのは周知の通りです。

さらにそれぞれのクラスは細分化されており、例えばエコノミークラスの中でもいくつかの予約クラスに分かれています。

分かりやすい例が、航空会社のホームページを見てみると同じエコノミークラスの座席でも料金やマイレージ加算率が異なっています。

それがまさに予約クラスが分かれているということです。

旅行業界ではその予約クラスのことをRBD(Reservation Booking Designator)と言います。

航空会社によってその数は異なり、予約クラスが多い場合はエコノミークラスだけでも10個くらい予約クラスが分かれています。

パッケージツアーで使う予約クラスは、料金体系がとても安い予約クラスを使うことが多く、そのため座席には様々な条件が課されています。

ツアー用の航空券の条件
  • プリチェックイン(事前チェックイン)ができない
  • マイレージが加算できない
  • 日付やルート変更ができない
パッケージツアーを問い合わせると、稀に「パッケージツアー用のお席が満席で、〇〇〇〇円追加したらお席が取れます」みたいな案内をされたことありませんか?これはエコノミークラスでも料金が高い予約クラスしか空いていないという意味でもあります。※しかし、このやり方は誇大広告に当たるため、旅行業法の罰則規定に当たります。
ホテル:ホテルから包括旅行用の契約レートを仕入れている

ホテルもパッケージツアー用のレートがあります。

パッケージツアー用ということもあり、客室単体では販売できないレートになり、必ず送迎や観光などを付けたプログラムにしか使用できません。

また、ツインやダブルのようなベッドタイプの指定も受け付けてくれないこともあります。

条件が厳しいだけにホテルの契約レートは一般販売されているレートよりも10%から30%程安く、税金やサービスチャージも契約レートに含まれていることが多いです。

ツアー用のホテルの条件
  • ホテルの契約レートは客室単体では販売ができない
  • ホテルの契約レートは税金やサービスチャージが含まれている

最近の傾向としては、ホテルの料金はホテル公式サイトが最低価格保証をしていることがあります。

また、エクスペディアのようなオンラインの会社(通称:OTA)が料金変動で安くなっていることもあります。

空港からの送迎、空港への送迎が安心

海外旅行のトラブルの中でも多いのが空港からの送迎や空港までの送迎です。

つまり、タクシー移動でお金をぼったくれるというトラブルです。

日本を気分良く出発し、仕事のことも忘れて海外旅行を楽しもうと現地に降り立った後、空港からの移動でいきなりトラブルに遭遇してしまうと一番辛いところですよね。

海外に長く住んでいた僕ですら、現地で日本人を見ると観光客なのか現地在住者なのかはすぐにわかりました。

僕でわかるくらいなので現地の人からしたら一発でわかりますよね。

特に発展途上国の東南アジアのようなところに海外旅行をする人は、現地の人にとったら海外旅行できるくらい裕福な人たちと見られます。

海外旅行を販売していると送迎代金が高いと言われることが多いですが、安心・安全を確保できるのあれば安いです。

次の例はベルトラで販売されている送迎料金です。

送迎料金の例

【日本】
羽田空港➡渋谷:片道6500円~
成田空港➡渋谷:片道22000円~
(参考)東京MK

【フィリピン・マニラ】
マニラ空港➡マカティ:片道28ドル(約3000円)
(参考)ベルトラ

【ベトナム・ホーチミン】
ホーチミン空港➡ホーチミン市内:片道17ドル(約1800円)
(参考)ベルトラ

【タイ・バンコク】
スワンナプーム空港➡バンコク市内:片道1500バーツ~(約5250円~)
(参考)ベルトラ

空港送迎を手配するということは、安心・安全を確保するということです。

タクシー移動をして現金、財布、パスポートなどを取られてしまったら、現地警察に届け出て、旅行会社からお金を借りたり、日本の親や友人に送金をしてもらったり、日本大使館に一次渡航証明を発行してもらったりと、その後の滞在が全て台無しとなってしまいます。

空港送迎は大事
  • 空港送迎を手配する=安心・安全を確保できる
  • 旅の始まりは肝心です
  • 空港からの移動が一番危ない
【実例】

フィリピン・マニラ空港の第1ターミナルから市内に向かうために空港で流しのタクシーを拾って乗車。空港のエリアを抜けると市内とは逆方向に向かって走ったため、ドライバーに英語で伝えるも無視される。後ろの座席のドアは内側から開かないようになっており、監禁状態になってしまう。ドライバーから所持金全部を要求され、12000ペソを渡す。その後、ハイウェイの路肩で降ろされる。

現地ホテルの消防法や非常口を確認している

旅行会社がパッケージツアーで使っているホテルは、旅行会社の現地視察や調査を元に選定されています。

特にパンフレットなどを発行している大手旅行会社については、パッケージツアー販売前にホテルを視察し、ホテルの事業許可書の確認非常口の設置の有無現地消防法に順じているかなどをチェックします。

このチェックをして審査をクリアしないとパンフレットに掲載ができません。

パッケージツアーの商品を比較していると、中小旅行会社が使っているホテルを大手旅行会社は使っていないことがあります。

それは大手旅行会社の審査基準に満たなかったホテルなのか、あるいは中小旅行会社がそのようなチェックをしていない可能性があります。

エクスペディアアゴダなどのオンライン上で販売されているホテルは、とてつもない数がありますが、それらのチェックを全てしているかは不明です。

ホテルの選定基準
  • ホテルの事業許可書や非常口の設置の有無、消防法の確認をしている
  • パンフレットに掲載するホテルの審査はとても厳しい

現地支店や現地手配会社のオフィスがある

現地に旅行会社の海外支店や現地手配会社のオフィスがあることは何よりも頼もしいことです。

特にトラブル時に現地に精通している人がアシストしてくれるというのは安心します。

さらにそれが日本語で対応してもらえるとなるとそんな嬉しいことはないですよね。

個人旅行で自分で航空券やホテルを手配した場合、トラブル時の対応は全て自分でしなければなりません。

自分で警察に届け出て、保険会社に連絡して、病院に行って、航空会社やホテルに交渉して、英語や現地の言葉が使えればできるかもしれませんが、現実は警察の場所も病院の場所すら知らないため、困難を極めます。

トラブル時には現地旅行会社の方にアシストしてもらうことが最短で解決できることになります。

トラブル時の対応
  • 旅行中の安心・安全を確保するのは出発前の自分次第
  • 海外でのトラブル時、自分で突破口を見出せる人は自己手配でもOK
  • 旅行会社のアシストがあれば最短で問題解決
【実例】

タイ・バンコクのスワンナプーム空港がデモにより占拠され閉鎖になった際、飛行機の運航ができず、日本に帰国できなかった。混乱の中でも現地旅行会社の手配により急遽カンボジアへの陸路の手配とカンボジアから日本までの航空券手配を行い、無事に帰国。

こまごました手配が事前にできる

ハネムーンとか記念日の海外旅行の際に、現地で同行者やパートナーを驚かせたいと思った時に旅行会社を使っていればメリットがあります。

例えば、ホテルのディナーの時に同行者にサプライズでバースデーケーキを出したいと思った時、このような手配を個人でホテル側と打ち合わせするのは大変ですが、旅行会社を通せば簡単にできます。

また、ビーチサイドでプライベートディナーをセットアップし、二人だけのためのシェフを付けてほしい、こんな複雑な内容な手配も旅行会社にお願いしたら簡単にできます。

自分でホテルを手配していたら、ホテルにあれやこれやと伝えて、メニューを選んだり、ドリンクメニューを確認したり、料金の交渉をしたりと大変です。

しかも全て英語での交渉になるでしょう。

また、現地の観光地を効率よく回る際には、旅行会社に車両を手配してもらい、ルート選定をしてもらうのもよいです。

僕が海外旅行する際は現地で移動手段を探したり、車会社をチェックしたりする時間がもったいないと思ってしまうので、車両は旅行会社に手配をお願いして、観光地の入場料などは自分で払うようにしています。

車両手配を旅行会社にお願いすることで安心・安全も確保ができます。

特別な手配のポイント
  • サプライズの手配は旅行会社を通せば簡単
  • ホテルとの細かいやり取りを英語でしなくて済む
  • 旅行会社は事前チェックまでしてくれる
  • 海外旅行中の時間は貴重!いかに効率よく時間を使うかがポイント

旅行会社を利用するデメリット

旅行会社を利用するデメリット

旅行会社のメリットはよくわかりましたが、旅行会社を使うとどんなデメリットがあるのかも見ていきましょう。

主なデメリットは4つです。

旅行会社の4つのデメリット
  • 現地送迎が混載送迎
  • 現地観光が混載観光
  • 航空会社やホテルが未定
  • スケジュールが拘束される

それでは、それぞれ詳しく見てみましょう。

現地送迎が混載送迎

旅行会社のパッケージツアーの場合、送迎関係は基本的に他のゲストとの混載送迎となります。

他人に気を遣ってしまう人の場合は少し辛いかもしれません。

特に空港ではイミグレーションでの審査やターンテーブルでの荷物のピックアップにより、送迎の待ち合わせ場所に出てくるタイミングがゲストによって異なるため、待ち時間が発生してしまいます。

もちろん、他人との混載送迎を避けたい人には、プライベート送迎にアレンジすることが可能です。

現地観光が混載観光

送迎に続いて、現地での観光も基本的に他のゲストとの混載観光となります。

観光は時間の拘束が長いこともあり、他人に気を遣う人はとってはとても大変かもしれません。

また、観光地での出発時間に遅れる人もいます。

そういった人を待つ時間は非常にもったいないと思うかもしれません。

ただし、観光に関してもプライベート観光へのアレンジすることが可能です。

航空会社やホテルが未定

以前の旅行会社のパッケージツアーでは、航空会社未定ホテル未定の商品が多くありました。

出発の1週間から2週間前に使用する航空会社やホテルが決まるというものです。

それはそれで楽しみですが、ゲストによっては「選べない」という不満を持っている人もいました。(料金重視なのだから致し方ない)

しかし、最近では航空会社もホテルも指定プランが主流となっているため、よほどの価格重視のパッケージツアーを選ばない限り、航空会社未定や航空会社未定といった商品はありません。

スケジュールが拘束される

パッケージツアーに参加するとスケジュールを拘束される、行動が絞られるということを聞きますが、観光付きのパッケージツアーに参加した場合はそういったこともあるかもしれません。

観光地でもう少し見て回りたいのにと思うことがあるかもしれません。

最近では、パッケージツアーでも自由旅行に近い商品もたくさんあります。

パッケージツアーに含まれる内容は、往復航空券と宿泊ホテルのみといったとてもシンプルなプランです。

送迎も観光も付いていないため、基本的には終日自由行動になります。

以上となります。

旅行会社を利用するメリット&デメリットはいろいろありますが、どちらかというとメリットの方が多いと思います。

異国の地で一番重要視することは安心・安全をどのように確保するのかということです。

そこにお金を使ってこそ、良い買い物ですね。

それでは、良い一日を!