総合旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務の問題がとても難しいな。解答以外にも解説を見てみたい。
この記事は、そんな疑問に答えます。
ツナグ旅では令和2年度の総合旅行業務取扱管理者試験の問題解説を9記事にわたって解説しています。
- 旅行業法及びこれに基づく命令
- 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
- 国内旅行実務(国内観光地理)
- 国内旅行実務(宿泊料金計算、JR運賃計算、国内航空運賃、貸切バス運賃計算)
- 海外旅行実務(国際航空運賃)
- 海外旅行実務(旅券法、出入国法令)
- 海外旅行実務(英語)
- 海外旅行実務(海外観光地理)
- 海外旅行実務(海外実務)
この記事では(4)を解説しています。
こんにちは、ツバサです。
総合旅行業務取扱管理者の試験勉強をしていると、あれもこれもとなってしまい、勉強に集中できなくなることはありませんか?
そんな時は配点の高い科目を徹底的にまずは勉強しましょう!
総合旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務の問題は、国内旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務よりも難しいです。
特にJR運賃計算では複雑な計算ルールを覚えないといけないため、しっかりと準備をしましょう!
この記事では、令和2年度の総合旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務の問題の解説をしたいと思います。
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総合旅行業務取扱管理者の過去問解説:国内旅行実務編
総合旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務では、JR運賃計算はもちろん宿泊料金の計算、バス運賃の計算、フェリー運賃の計算など主に計算問題が多いです。
配点は、国内観光地理が一番高くなりますが、その次がJR運賃計算になります。
令和2年度・総合旅行業務取扱管理者試験
国内旅行実務:100点満点(合格点は60点以上)
- 国内観光地理問題:2点x20問=40点
- 宿泊料金計算問題:5点x1問=5点
- バス運賃計算問題:5点x1問=5点
- フェリー料金計算問題:5点x1問=5点
- 国内航空運賃問題:5点x2問=10点
- JR運賃計算問題:5点x7問=35点
運賃計算系の問題は1問ごとの配点が5点もあるため、ケアレスミスを必ずなくし、確実に点数を取っていけるように運賃計算ルールを徹底的に覚える必要があります。
それでは、過去問の解説をしていきます。
国内旅行実務の問題①:宿泊料金
大人1人の基本宿泊料が1泊夕・朝食付き10,000円(サービス料別・税金別)の福岡県朝倉市原鶴温泉の温泉旅館に大人2人と10歳の子供1人で1泊する場合、宿泊客が支払うべき宿泊料金等の総額で正しいものは次のうちどれか。
※モデル宿泊約款により算出するものとする。
※子供は「大人に準じる食事と寝具」を提供するものとする。
※サービス料は10% とする。
※入湯税は1人1泊につき150円(12歳未満は免除)とする。
※宿泊税は宿泊者1人1泊につき200円とする。
※追加料金は発生しないものとする。
a. ①基本宿泊料:10,000円×2人+(10,000円×50%)×1人=25,000 円
②サービス料:25,000円×10%=2,500円
③消費税:25,000円+2,500円)×10%=2,750円
④入湯税:15円×2人=300円
⑤宿泊税:200円×2人=400円
①+②+③+④+⑤=30,950円
b. ①基本宿泊料:10,000円×2人+(10,000円×50%)×1人=25,000円
②サービス料:25,000円×10%=2,500円
③消費税:(25,000円+2,500円)×10%=2,750円
④入湯税:150円×2人=300円
⑤宿泊税:200円×3人=600円
①+②+③+④+⑤=31,150円
c. ①基本宿泊料:10,000円×2人+(10,000円×70%)×1人=27,000円
②サービス料:27,000円×10%=2,700円
③消費税:(27,000円+2,700円)×10%=2,970円
④入湯税:150円×2人=300円
⑤宿泊税:200円×2人=400円
①+②+③+④+⑤=33,370円
d. ①基本宿泊料:10,000円×2人+(10,000円×70%)×1人=27,000円
②サービス料:27,000円×10%=2,700円
③消費税:(27,000円+2,700円)×10%=2,970円
④入湯税:150円×2人=300円
⑤宿泊税:200円×3人=600円
①+②+③+④+⑤=33,570円
解答:d
この問題のポイントは2つです。
1つ目が子供の宿泊料金、2つ目が宿泊税。
注意書きから子どもは「大人に準じる食事と寝具」となるため、大人料金の70%ということがわかる。これにより選択(a)と(b)は誤り。選択肢(c)と(d)はサービス料、消費税、入湯料までは計算が同じとなっているため、最後の宿泊税を確認。注意書きには「※宿泊税は宿泊者1人1泊につき200円とする。」と記載があり、特に年齢区分や1人当たりの宿泊金額の条件等がないため、大人も子供も必要となる。そのため、正解は(d)となる。
念のため、サービス料は宿泊料金に対して計算し、消費税は宿泊料金とサービス料金を合算した金額に対して計算することをチェックしましょう。また、入湯税や宿泊税は税金となるため、消費税の対象にはならないのでこれもしっかり覚えよう。
国内旅行実務の問題②:貸切バス運賃計算
以下の行程(日帰り)を標準的装備の大型車の貸切バスで運行するとき、1台あたりの貸切バス運賃の合計額で正しいものは次のうちどれか。
※「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付関東運輸局長公示)」によるものとする。
※運賃は時間・キロ併用制運賃とする。
※時間制運賃(1時間あたり)7,000円とする。
※キロ制運賃(1km あたり)170円とする。
※運賃の割引、消費税の計算は行わないものとする。
※この行程に関わる料金は考慮しないものとする。
a. ①時間制運賃:7,000円×2時間=14,000円
②キロ制運賃:170円×60km=10,200円
①+②=24,200円
b. ①時間制運賃:7,000円×4時間=28,000円
②キロ制運賃:170円×60km=10,200円
①+②=38,200円
c. ①時間制運賃:7,000円×4時間=28,000円
②キロ制運賃:170円×70km=11,900円
①+②=39,900円
d. ①時間制運賃:7,000円×5時間=35,000円
②キロ制運賃:170円×70km=11,900円
①+②=46,900円
解答:d
貸切バス運賃計算で全旅程の時間を足して3時間や4時間とかになりそうな場合は注意が必要です。
今回の問題では、
出庫前の点呼点検時間:1時間
出庫(09:50)から配車地(10:10)の回送時間:20分
乗客を乗せた走行時間(10:10~11:10):1時間
降車地(11:10)から帰庫(11:30)の回送時間:20分
帰庫後の点呼点検時間:1時間
回送区間と乗客を乗せた走行時間が20分+1時間+20分の計1時間40分となり3時間未満となるため、最低時間の3時間としてみなして計算する。
そのため、点呼1時間+3時間+点呼1時間の計5時間の計算となる。
時間制運賃:7000円x5時間=35,000円
キロ制運賃は、13km+35km+13km=61km
端数整理して、70km。
キロ制運賃:70kmx170円=11,900円
合計:35,000円+11,900円=46,900円
正解は(d)となる。
国内旅行実務の問題③:フェリー運賃計算
母親(自動車の運転者)と5歳と3歳の子供各1人の計3人が、自動車1台(車長3m以上4m未満)でフェリーの2等船室(自由席)を利用して片道で乗船する場合、旅客が支払うべき運賃の総額で正しいものは次のうちどれか。
※海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款によるものとする。
※2等旅客運賃(片道)は、大人1人610円、小児1人310円とする。
※自動車航送運賃(片道)は、1台3,810円(車長3m以上4m未満)とする。
a. 3,810円
b. 310円+3,810円=4,120円
c. 610円+3,810円=4,420円
d. 610円+310円+3,810円=4,730円
解答:b
自動車航送運賃の問題で、大人1人、小学生未満の小児が2人が乗船する。自動車航送運賃は車1台と2等船室の大人1名分の運賃が含まれている。また、大人1名につき小学生未満の小児は1人無料となる。そのため、必要な運賃は自動車航送運賃3,810円+小児1名分310円=計4,120円となる。
そのため、正解は(b)となる。
国内旅行実務の問題④:国内航空運賃
日本航空の「先得割引タイプA」運賃に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
a. 航空券購入後から搭乗日の前日までであれば、運賃の差額を支払うことにより予約便の普通席からクラス J へ変更することができる。
b. 搭乗日当日、出発空港において予約便より前の便に空席がある場合、予約便を変更することができる。
c. 搭乗日当日、出発空港において予約便のファーストクラスに空席がある場合、当日アップグレード料金を支払うことにより普通席からファーストクラスへ変更することができる。
d. 旅客の都合により予約便に乗り遅れた場合、搭乗日当日に限り予約便より後の便に空席があれば、予約便を変更することができる。
解答:c
国内航空運賃は暗記勝負が多いため、日本航空と全日空の運賃ルールは航空券種別ごとに覚えておく必要があります。
この問題は日本航空の「先得割引タイプA」の航空券について。
選択肢(a)は、予約変更不可のため誤り。
選択肢(b)は、予約変更不可のため誤り。
選択肢(d)は、予約変更不可のため誤り。出発後の取消料は運賃額の90%相当額(払戻手数料含む)となる。
国内旅行実務の問題⑤:国内航空運賃
以下のeチケットお客さま控の取り扱いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
※上記運賃額には、羽田空港の旅客施設使用料290円、新千歳空港の旅客施設使用料270円が含まれている。
※上記運賃額は、消費税率10%を適用したものである。
※上記eチケットお客さま控の★は設問の都合で伏せてある。
a. 5月15日(搭乗日56日前)に予約した場合、5月17日までに購入しなければならない。
b. 旅客の都合により予約便を5月16日(搭乗日55日前)に取り消し、5月17日(搭乗日54日前)に払い戻しをした場合、払い戻し額は、18,860円−440円=18,420円である。
c. 旅客の都合により予約便を7月9日に取り消し、払い戻しをした場合、払い戻し額は、18,860円−(18,860円−290円−270円)×50%=9,710円である。
d. 旅客の都合により予約便に乗り遅れた場合、払い戻し額は、旅客施設使用料の290円+270円=560円のみである。
解答:c
この問題は日本航空の「スーパー先得」の航空券について。
選択肢を見る限り、購入期限と払戻規定について問われている。
「スーパー先得」の購入期限
搭乗日330日~57日前の予約:予約日含めて3日以内に購入
搭乗日56日前~55日前の予約:搭乗日の55日前までに購入
「スーパー先得」の払戻規定
購入後~搭乗日55日前:払戻手数料のみ
搭乗日54日前~出発:運賃額の50%相当額(払戻手数料含む)
出発後:運賃額の90%相当額(払戻手数料含む)
選択肢(a)は、搭乗日56日前に予約した場合は55日前までに購入しなければならないため、54日前の5月17日は誤り。
選択肢(b)は、予約の取り消しのみを行い、後日払い戻しを行う場合は、払い戻し手続き日の手数料が適用となるため、54日前の払戻条件が適用となる。そのため、運賃額の50%相当額(払戻手数料含む)となり、(18,860円ー290円ー270円)x50%=9,150円が取消料となる。払戻金額は18,860円ー9,150円=9,710円。
選択肢(d)は、出発後の払戻条件は運賃額の90%相当額(払戻手数料含む)となる。(18,860円ー290円ー270円)x90%=16,470円が取消料となる。払戻金額は18,860円ー16,470円=2,390円。
国内旅行実務の問題⑥:JR運賃計算
以下の行程を大人1人が、通常期に新幹線の改札口を出ないで乗り継ぐ場合、特急料金で正しいものは次のうちどれか。
a. 7,570円+(7,560円−7,030円)+3,060円=11,160円
b. 4,700円+(3,270円−3,060円)+8,340円=13,250円
c. (3,060円−530円)+3,270円+8,340円=14,140円
d. (3,060円−530円)+3,270円+5,810円+3,060円=14,670円
解答:a
時期は通常期、改札を出ない乗り継ぎで下り+下り+下り+下りの乗車ルート。ただし、東海道・山陽新幹線と九州新幹線の境界駅でもある博多があるため、注意が必要。
掛川から博多までの特急料金と博多から熊本までの特急料金を別々に計算する。
掛川から博多まではこだま自由席、のぞみ指定席、みずほ指定席となっているため、自由席と指定席が混在している場合は上級席の指定席で計算する。掛川から博多までのこだま指定席とみなし計算して、名古屋から博多までののぞみ・みずほの差額代金を加算する。
博多から熊本はみずほの指定席運賃を計算する。
掛川から博多のこだま指定席料金:7,570円
名古屋から博多までののぞみ・みずほの差額代金:7,560円ー7,030円=530円
通常期のため、加算額および減算額はなし。
7,570円+530円=8,100円
博多から熊本のみずほ指定席特急料金:3,060円
通常期のため、加算額および減算額はなし。
8,100円+3,060円=11,160円
正解は(a)となる。
国内旅行実務の問題⑦:JR運賃計算
以下の列車を途中下車しないで同日中に乗り継ぐ場合、下線を付した列車の片方のみに乗継割引が適用されるものは次のうちどれか。(新幹線の特急料金を新幹線の改札口を出ずに乗り継いで通しで購入できるものは、通しで購入するものとする。)
解答:d
この問題は乗継割引の問題ですが、一番のポイントは新幹線+新幹線が別々に計算するものか、あるいは通しで計算できるかという少し難易度の高い問題です。
選択肢(a)は、新函館北斗も金沢も乗継割引対象駅。また、大宮で上り+下りとなっているため、北斗+はやぶさ、はくたか+しらさぎでそれぞれ乗継割引が可能となる。
選択肢(b)は、新青森も新大阪も乗継割引対象駅。また、東京で上り+下りとなっているため、つがる+はやぶさ、のぞみ+くろしおでそれぞれ乗継割引が可能となる。
選択肢(c)は、新潟も長野も乗継割引対象駅。また、高崎で上り+下りとなっているため、いなほ+とき、あさま+ワイドビューしなのでそれぞれ乗継割引が可能となる。
選択肢(d)は、静岡も新山口も乗継割引対象駅。ここで注意が必要。新大阪での新幹線同士の乗り継ぎため、静岡から新山口まで通しの特急料金の計算が可能となり、1つの新幹線としてみなされる。そのため、ワイドビューふじかわあるいはスーパーおきのいずれかしか特急割引の適用ができない。(特急料金の高い方に適用)
そのため、下線を付した列車の片方のみに乗継割引が適用されるものは選択肢(d)となる。
国内旅行実務の問題⑧:JR運賃計算
以下の行程を大人1人が、通常期に新幹線の改札口を出ないで乗り継ぐ場合、グランクラス料金・グリーン料金の合計額で正しいものは次のうちどれか。
a. 4,190円+(9,430円−4,190円)=9,430円
b. 9,430円+2,100円=11,530円 11,530円
c. (9,430円−1,050円)+(4,200円−1,050円)+2,100円=13,630円 13,630円
d. 9,430円+4,200円+2,100円=15,730円 15,730円
解答:b
時期は通常期、改札を出ない乗り継ぎで上り+上り+下りの乗車ルート。東北新幹線で福島が出てきたら要注意。
新青森から仙台ははやぶさのグランクラスA(黒マーク)、仙台から福島はやまびこのグランクラスB(白マーク)、福島から天童はつばさのグリーン車指定席となっている。
新青森から福島までは上り+上りのため、通しの特急料金の計算が可能。グランクラスA+グランクラスBの乗り継ぎの場合は通しでグランクラスAとして計算する。
福島から天童は下りとなるため、別に計算する必要がある。
新青森から福島までの営業キロ361.9km+79.0km=440.9km、端数整理して441km。
グランクラスA料金を確認して、9,430円。
福島から天童までの営業キロ100.4km、端数整理して101km。
グリーン料金を確認して、2,100円。
9,430円+2,100円=11,530円
正解は(b)となる。
国内旅行実務の問題⑨:JR運賃計算
以下の行程を大人1人が、途中下車しないで乗車する場合、大人片道普通旅客運賃で正しいものは次のうちどれか。
a. ①442.0km+27.8km+48.7km=518.5km=8,360円
②27.8km+48.7km=76.5km=240円
①+②=8,600円
b. ①446.4km+27.8km+48.7km=522.9km=8,580円
②48.7km=220円
①+②=8,800円
c. ①6.7km+446.4km+27.8km+48.7km=529.6km=8,580円
②6.7km=30円
③27.8km+48.7km=76.5km=240円
①+②+③=8,850円
d. ①6.7km=230円
②446.4km+27.8km=474.2km=7,700円
③48.7km=970円
①+②+③=8,900円
解答:b
途中下車しないで乗車するため、通しの運賃計算が可能。
この問題の運賃を計算する際に注意するポイントは、境界駅と特定都区市内。
本州と九州の境界駅の博多と本州と四国の境界駅の児島があるため、九州部分の加算額と四国部分の加算額の計算が必要。
ただし、注意書きに「※南福岡は福岡市内に属する駅である」とあるため、特定都区市内の確認が必要になり、特定都区市内が適用される場合は九州部分の加算額が不要となる。
特定都区市内を適用するには中心駅から目的地までの営業キロが201km以上あれば、特定都区市内を適用できる。博多から観音寺までの営業キロは201km以上あるため、特定都区市内の適用となり、南福岡から博多の運賃は計算不要となる。
博多から岡山の運賃計算キロ446.4km+営業キロ27.8km+営業キロ48.7km=522.9km、端数整理して523km。
本州の幹線の運賃表を確認して、8,580円。
児島から観音寺の営業キロ48.7km、端数整理して49km。
JR四国の加算額表を確認して、220円。
運賃合計:8,580円+220円=8,800円
国内旅行実務の問題⑩:JR運賃計算
乗車券類の払いもどしに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
a. 特急「あずさ号」の座席未指定券を券面に表示された乗車日の前日に払いもどす場合の払いもどし手数料は、340円である。
b. 新幹線「はやぶさ号」の立席特急券を出発日当日の出発時刻前までに払いもどす場合の払いもどし手数料は、340円である。
c. 小山〜福島間の「やまびこ号」と福島〜山形間の「つばさ号」を、改札口を出ないで当日中に乗り継ぐ枚で発行された特急券を、出発日の2日前に払いもどす場合の払いもどし手数料は、340円である。
d. 快速「エアポート号」の指定席券(券面額530円)を出発日の前日に払いもどす場合の払いもどし手数料は、340円である。
解答:b
選択肢(b)は、立席特急券の払戻規定となるため、使用開始前で券面表示の乗車日まで220円となる。そのため、340円は誤り。
国内旅行実務の問題⑪:JR運賃計算
以下の行程を大人1人が、途中下車しないで乗車する場合、大人片道普通運賃で正しいものは次のうちどれか。
a. ①40.1km+96.6km+58.4km=195.1km=3,410円
②青い森鉄道1,360円
①+②=4,770円
b. ①44.1km+96.6km+64.2km=204.9km=3,740円
②青い森鉄道1,360円
①+②=5,100円
c. ①44.1km+96.6km=140.7km=2,640円
②青い森鉄道1,360円
③58.4km=1,170円
①+②+③=5,170円
d. ①44.1km+96.6km=140.7km=2,640円
②青い森鉄道1,360 円
③64.2km=1,340円
①+②+③=5,340円
解答:b
この問題のポイントは、通過連絡運輸の区間があること。その区間のみ別計算となる。
運賃の計算は、44.1km+96.6km+64.2km=204.9km、端数整理をして205km。
本州の幹線の運賃表を確認して、3,740円。
青い森鉄道の八戸から野辺地までの運賃は1,360円。
合計:3,740円+1,360円=5,100円
国内旅行実務の問題⑫:JR運賃計算
交通新聞社発行JR時刻表(2020年5月号より抜粋)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(いずれも常磐線の上り列車を順方向に乗り継ぐものとする。)
a. 原ノ町駅を17時09分発の特急「ひたち26号」に乗車し、友部駅へ最も早く到着するように乗り継ぐと、友部駅到着時刻は19時48分である。
b. 原ノ町駅を17時09分発の特急「ひたち26号」に乗車し、土浦駅へ最も早く到着するように乗り継ぐと、土浦駅到着時刻は20時24分である。
c. 原ノ町駅を17時09分発の特急「ひたち26号」に乗車し、我孫子駅へ最も早く到着するように乗り継ぐと、我孫子駅到着時刻は21時07分である。
d. 原ノ町駅を17時09分発の特急「ひたち26号」に乗車し、北千住駅へ最も早く到着するように乗り継ぐと、北千住駅到着時刻は21時32分である。
※時刻表は株式会社交通新聞社の著作物となるため、掲載ができません。そのため、JATAの過去問のページからご覧ください。(こちらから)
解答:d
時刻表の問題は、とにかく横の列をしっかり見て、乗り継ぎができるかどうかを確認することがポイント。
選択肢(a)は、原ノ町から「ひたち26号」に乗車して、友部に一番早く着く電車を調べる。原ノ町から水戸まで「ひたち26号」に乗り、水戸着19時26分。水戸発19時30分の列車番号「1260M」に乗り換え、19時48分に友部に到着するのが一番早くなる。そのため、正しい。(ひたち26号の「レ」の記号は通過という意味)
選択肢(b)は、原ノ町から「ひたち26号」に乗車して、土浦に一番早く着く電車を調べる。原ノ町から水戸まで「ひたち26号」に乗り、水戸着19時26分。水戸発19時53分の「ときわ88号」に乗り換え、20時24分に土浦に到着するのが一番早くなる。そのため、正しい。
選択肢(c)は、原ノ町から「ひたち26号」に乗車して、我孫子に一番早く着く電車を調べる。原ノ町から水戸まで「ひたち26号」に乗り、水戸着19時26分。水戸発19時40分の列車番号「462M」に乗り換え、21時07分に我孫子に到着するのが一番早くなる。そのため、正しい。
選択肢(d)は、原ノ町から「ひたち26号」に乗車して、北千住に一番早く着く電車を調べる。原ノ町から水戸まで「ひたち26号」に乗り、水戸着19時26分。水戸発19時53分の「ときわ88号」に乗り換え、柏着20時46分。柏発20時54分の列車番号「1260M」に乗り換えて、21時13分に北千住に到着するのが一番早くなる。そのため、21時32分着の時間は誤り。
総合旅行業務取扱管理者試験の国内旅行実務は、しっかりと計算ルールを覚えておかないと大きく点数を落としてしまうため、注意が必要です。
問題をたくさんこなして、しっかりと試験対策をしましょう!
それでは、良い一日を!