旅行会社の海外支店で働く!実際の仕事内容や一日のスケジュールは?

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旅行会社の海外支店で働く!実際の仕事内容や一日のスケジュールは? 海外赴任

今、日本の旅行会社で働いているけど、海外支店で働いてみたいな。でも、実際どんな仕事内容なんだろう。仕事の日はどんなスケジュールなんだろう。詳しく知りたいな。

この記事は、そんな疑問に答えます。

本記事の内容

・旅行会社の海外支店の業務内容とは?

・旅行会社の海外支店ではどんな仕事をする?

・旅行会社の海外支店で働くスタッフの一日のスケジュール

こんにちは、ツバサです。

日本の旅行会社で働いていると、旅行という「形のないもの」を造成して、顧客に販売していますが、その旅行が実際現地でどのように扱われているのかを知りたくなるものです。どのようにゲストを出迎えて、どのように送迎して、どのように緊急対応してなど、日本で旅行を販売するよりも現地で地上手配の斡旋をする方が何倍も大変なんだろうなと容易に想像がつきます。

僕自身、海外で約6年弱もの間、ランドオペレーターとして毎日奔走しました。それは日本の旅行会社で働くよりも何倍も大変でした。早朝から深夜まで、時には睡眠時間がないくらいの激務の時もありました。しかし、遣り甲斐のある仕事でとても楽しかったです。

この記事では、旅行会社の海外支店で働くとどんな仕事内容なのかを詳しく解説したいと思います。

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旅行会社の海外支店の業務内容とは?

旅行会社の海外支店の業務内容とは?

旅行会社の海外支店で働く場合、業務内容は大きく分けて二種類あります。

主な業務内容

・インバウンド業務

・アウトバウンド業務

インバウンド業務

海外の現地で行うインバウンド業務とは、日本から旅行に来る観光客を現地斡旋することです。

例えば、ホテルの予約手配をしたり、空港到着後にホテルまで送迎をしたり、観光ツアーの案内をしたりと様々な旅行手配や斡旋があります。

修学旅行や社員旅行などの100名単位の団体旅行の現地斡旋をすることもあります。バスを数台手配したり、数名のツアーガイドを使って観光地を案内したり、団体用のホテルのバンケット(宴会場)を貸切って夕食やイベントの手配をします。

また、特殊手配もあります。例えば、現地の企業を視察するツアーやボランティア施設に訪れるツアー、写真撮影やテレビ撮影のアシストなどもあります。

日本の旅行会社でカウンターセールやツアープランナーをしている人にとっては、海外支店のインバウンド業務は全くの別物です。一からの勉強となることは間違いありません。

アウトバウンド業務

アウトバウンド業務というのは、現地で海外旅行の手配をすることです。例えば、日本行きのパッケージツアーを販売したり、日本のオプショナルツアーを販売したりします。

日本の旅行会社でカウンターセールスやツアープランナーをしている人にとっては、業務内容はほとんど同じです。ただそれを日本語で行うのか英語などの外国語で行うのかの違いのみです。

また、東南アジアなどにある旅行会社でアウトバウンドの業務に携わっていると、現地のローカルの人達の海外旅行の手配をする際に、査証(ビザ)が必要になることがとても多いです。

日本人は世界最強のパスポートを持っていると言われており、約180か国への渡航が無査証で可能ですが、東南アジアの国の人達は、パスポートすら持っていない人も多く、さらに海外旅行をするには査証が必要になることがとても多いです。そのような業務は日本よりも多くなります。

旅行会社の海外支店ではどんな仕事をする?

旅行会社の海外支店ではどんな仕事をする?

旅行会社の海外支店で働く場合、どんな仕事をするのかを見ていきましょう。

アウトバウンドの業務は日本での業務とほとんど変わらないため、現地でのインバウンド業務について詳しく解説します。

インバウンド業務

・ホテル/送迎/観光ツアーの予約手配

・ガイドの手配

・車のディスパッチ(配車)

・現地緊急対応

・ホテル/レストラン/観光地の現地視察

・ホテル/レストランとの契約や仕入れ交渉

・日本への料金出し(タリフ作成)

・新規サービスのテスト

・第3国への営業活動

思い付いただけでもこれだけ出てきました。

上記内容には管理職の本部業務は含んでいません。単純なインバウンドに関わる業務のみとなります。

これらの業務を英語やその他外国語で行うこととなります。

ホテル/送迎/観光ツアーの予約手配

日本の旅行会社がパッケージツアーの受注をした際、現地に関わるホテルや送迎、観光ツアーの予約を行わなければなりません。

基本的な予約の流れは主に次の通りです。

予約の流れ

【海外支店がある場合】
日本の旅行会社⇒海外支店⇒ホテル/レストラン/送迎会社

【海外支店がない場合】
日本の旅行会社⇒他社のランドオペレーター⇒ホテル/レストラン/送迎会社

上記のように現地の地上手配は海外支店あるいはランドオペレーターを介して予約手配を行います。稀に日本の旅行会社が現地のホテルと直契約をしており、日本から直接海外のホテルへ手配をする場合もあります。

各サプライヤー(ホテル/レストラン/送迎会社)への手配は、基本的にはメールで手配をしたり、システムを通して予約をします。

ガイドの手配

パッケージツアーの場合、日本語ガイドや英語ガイドが含まれたツアーが多く、送迎のガイドや観光ツアーのガイド、視察ツアーのガイドなど様々です。

ガイドはその国の観光省発行ライセンスを持ったガイドとなります。また、ライセンスを持っているガイドは基本的にはフリーランスとして活動をしており、旅行会社の社員ではありません。ただし、長年の付き合いで特定の旅行会社の「お抱えガイド」みたいなことはよくあります。

僕の経験上では、日本の旅行会社から現地の海外支店へ予約が入った後、ガイドをすぐに手配する場合とすぐに手配しない場合があります。

ガイドの手配

【ガイドをすぐに手配する場合】
団体旅行の予約:オーダー受け取り後、すぐ予約
業務視察の予約:オーダー受け取り後、すぐ予約


【ガイドをすぐに手配しない場合】
単純な空港からホテル間の往復送迎:出発の1カ月から1週間前に予約
市内観光などのツアー:出発の1カ月から1週間前に予約

団体旅行の予約の場合、日本の旅行会社は複数のランドオペレーターに予約を重複して入れている場合があります。そのため、各ランドオペレーターは優秀なガイドを取り合うことになります。

特に業務視察や工場視察の場合は、日本語レベルが高く、視察同行の経験のあるガイドを予約しなければならないため、オーダーが入ったら、すぐにガイドにスケジュールを確保するように依頼をします。

一方で単純な空港送迎や市内観光は、どのガイドも慣れていることもあり、特にガイドの予約を急いですることはありません。

車のディスパッチ

現地の旅行会社にとって、車のディスパッチ業務は非常に重要です。

「ディスパッチ」とは?
ディスパッチとは、車の予約及び配車を決める作業です。ディスパッチをするスタッフの事をディスパッチャーと呼びます。

ディスパッチの作業により、現地での送迎の効率を上げなければなりません。

例えば、海外支店が送迎用の車を1台しか所有していない場合、同じ時間帯に複数の送迎を行うことはできません。その場合、別の車を送迎会社に予約したり、あるいは複数の送迎を1台の車で回せるようにスケジュールを組まなければなりません。例えば、同じ地区にあるホテルの送迎であれば、1台の車に複数のゲストを混載にして送迎をすることがあります。

このディスパッチの作業は、「送迎の効率化を図る作業」です。例えば、複数の送迎を一台の送迎にまとめることができれば、ガイドの手配も1名で済みます。つまり、必要な経費を最小限におさえることができ、利益を増やすことができます。

現地緊急対応

旅行会社の海外支店で働いていると、一番大変な業務が現地での緊急対応です。

パッケージツアーに参加すると旅行会社から最終日程表が送られてきます。その最終日程表には現地緊急連絡先という、現地で何かトラブルに遭った際にいつでも連絡ができるように現地の会社名や担当者名、電話番号が記載されています。

ここに名前が載ってしまうと大変です!緊急対応=24時間対応ということになります。

僕自身は、現地の緊急連絡先として24時間体制で対応をしていましたが、早朝はもちろん、深夜でも電話がかかってきます。いろんなトラブルが舞い込んでくるため、それは大変です。

夜中就寝中に緊急電話が鳴り、電話に出てみるととんでもないトラブルで一気に目が覚めることもあります。最初はストレスから電話の鳴る音がいつも聞こえるような幻聴にもなりました。

現地の緊急対応

【現地緊急連絡先で対応するトラブル例】
・財布や携帯、パスポートなどの盗難
・財布や携帯、パスポートなどの紛失
・腹痛などの急病や怪我
・ホテルの部屋のトラブル(お湯が出ない、水漏れ、騒音)
・飛行機の遅延、欠航
・夜の歓楽街でのトラブル

上記以外にも入院緊急手術の付き添い、保険会社とのやり取り、死亡事故の対応なども経験しましたが、様々なトラブルに対して臨機応変に対応しなければなりません。

しかし、この現地緊急連絡先は非常に重要です。なぜなら、異国の地でトラブルに遭遇すること程、不安なことはありません。また、現地の旅行会社としても、現地に来たゲストを無事に帰国便に乗せるまでが現地としての仕事となります。

現地でのトラブルこそ、ゲストの中では一番記憶に残ります。そのため、現地で精一杯お世話をして、問題解決をすれば、ゲストもそのことを必ず覚えてくれます。そして、リピーターとしてまた旅行に来てくれるようになります。

ホテル/レストラン/観光地の現地視察

海外支店にいるとホテルやレストラン、観光地の現地視察をよく行います。

ホテルの視察では客室のアメニティやベッドセットアップ、窓からの景観、バスタブの有無などをチェックし、レストランやバンケット(宴会場)なども確認します。

レストランの視察では、料理はもちろん、個室に何名まで入ることができるかどうか、大型バスがレストランの前に駐車できるかどうか、レストランの敷地内に駐車場があるかどうかなどを確認します。

観光地の視察では、観光ルートが安全かどうか、トイレがあるかどうかなどを確認します。また、郊外の都市の視察では、現地に送迎会社があるかどうか、日本語ガイドがいるかどうかなども確認します。

特にホテルは毎年新しいホテルができるため、必ず視察をした上でパッケージツアーで使えるかどうかを判断し、日本側へ卸すかどうかを決定します。

ホテル/レストランとの契約や仕入れ交渉

ホテルやレストランを視察した後、実際にツアーで使えると判断した場合、契約を結ぶために交渉をスタートさせます。

ホテルやレストランは旅行会社用の契約料金を用意しているところが多く、取消料などの諸条件を確認の上、契約をしていきます。

ここで注意したいことは、現地の旅行会社が全ホテルと契約するのかというと、そうではありません。契約をするということは、実績を作っていかなければならないため、ある程度見込みを付けたホテルと契約をしていきます。契約をしたにも関わず、1年経っても予約がないということになれば、そのうち契約をしてもらえなくなってしまいます。

日本への料金出し(タリフ作成)

ホテルやレストラン、送迎会社と契約をし、観光地の入場料などを確認した後、タリフというものを作ります。

「タリフ」とは?
タリフとは料金表のことをいいます。

タリフは、ホテルや送迎などをパーツごとに作る場合もあれば、ホテルや送迎、観光ツアーを含んだパッケージとして作る場合もあります。

また、それぞれの料金に対して、取消料の規定を明記したり、特記事項があれば諸条件に必ず記載しなければなりません。

タリフ作成後、日本のオフィスや日本の取引先に送り、パッケージツアーの造成をお願いすることになります。

新規サービスのテスト

現地で何か新しいサービスを始める時や新しいサービスを作らなければならない時に、後々トラブルが出ないように必ずそのサービスを繰り返しテストをします。

例えば、現地でシャトルバスのサービスを始める場合、運行ルートを繰り返し走って、停留所を決めたり、渋滞の様子を確認したり、運行ルートにかかる時間をチェックしたり、トラブルを未然に防ぐために繰り返しテストを行います。

現地のスタッフにとっても新しいサービスを始めることはプレッシャーを感じます。そのため、スタッフのトレーニングも並行して行わなければなりません。

繰り返しテストをすることで、結果うまくいかなければ、サービスの内容を考え直したり、別のやり方で再度チャレンジすることもあります。

第3国への営業活動

旅行会社の海外支店で働いていると、日本からの送客にのみに依存をしていると、外的要因により日本マーケットの需要が落ち込んだ場合、現地での収益が非常に落ち込んでしまいます。

そのため、海外赴任先に直行便が飛んでいる周辺の第3国に需要の見込みがあれば、営業活動を行うことがあります。

例えば、東南アジアの旅行会社で働いていると周辺の国に日本人駐在員がたくさんいます。例えば、バンコクやシンガポールには日本人駐在員がたくさんいるため、タイやシンガポールにある日系の旅行会社へ営業をしに行くことで、送客をしてくれる可能性があります。

海外で仕事をしていると他の国の外資系企業の動きがよく見えるようになります。日系以外の旅行会社はとてもアグレッシブに営業活動をしています。

例えば、ホテルのアワードパーティー(年間表彰式)に招待されて出席してみると、年間成績の上位には日系以外の外資系企業がたくさんランクインされています。話を聞いてみると周辺の国はもちろんヨーロッパなどへも営業活動に行くようです。

旅行会社の海外支店で働くスタッフの一日のスケジュール

旅行会社の海外支店で働くスタッフの一日のスケジュール

旅行会社の海外支店で働くスタッフの一日のスケジュールについて見ていきましょう。次のようなイメージです。

09:00 始業
09:00~10:00 メールチェック
10:00~11:00 ホテルとの商談
11:00~12:00 スタッフとのミーティング
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~15:00 ゲストの到着のため空港へ
15:00~16:00 オフィスに戻り、メールチェック
16:00~17:00 翌日到着のゲストの旅程チェック
17:00~19:00 タリフ作成
19:00 終業

ゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期には100名以上のゲストが到着したり、帰国のために現地を出発することがあります。その場合は一日中、空港に張り付くこともあります。また、団体のゲストが到着する場合なども空港に行くことがあります。

以上となります。

旅行会社の海外支店で働くということは、とても大変ですが遣り甲斐のあることです。業務も多岐に渡り、いろんな経験をすることができます。

日本の旅行会社でカウンターセールスやツアープランナーをしている人が、海外支店で働くことで現地の地上手配のノウハウを覚えたら、日本に帰国してからのセールストークや企画力はとてつもなく説得力があり、深みを増すと思います。

是非チャレンジしてみてください!

それでは、良い一日を!

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