【旅行会社社員が教える】新入社員研修や海外研修はどんな研修?

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【旅行会社社員が教える】新人研修や海外研修はどんな研修?新入社員
本記事の内容

・旅行会社に入社前後に行う新人研修とは?

・旅行会社の勤務が始まってから参加する海外研修とは?

こんにちは、ツバサです。

最近の海外旅行は本当に選択肢が増えましたね。以前に比べると旅行先の数は雲泥の差です。それもLCC(格安航空会社)が増えたことで、いろんな都市に行くことが本当に容易になりました。それだけに旅行会社の販売スタッフは顧客対応も大変でしょう。

僕が旅行会社の営業最前線にいた時、中国の奥地の都市に行きたいと顧客から相談された際は「全然わかんねーーーー!」って内心思ったのを今でも覚えています。

今回は旅行会社に入社した際に行う新人研修や実際に勤務が始まってから参加する海外研修について詳しく解説したいと思います。

これから旅行会社を目指す人や旅行会社から内定をもらっている学生におすすめの記事です。

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旅行会社に入社前後に行う新人研修とは?

旅行会社に入社前後に行う新人研修とは?

旅行会社で働く際、旅行先の知識があれば旅行商品を販売できると思われがちですが、それだけでは販売ができません。

そのため、新人研修では旅行先の知識以外に次のようなものを学びます。

新人研修で覚えること

・航空会社コードの2レター

・空港コードの3レター

・パスポートや査証の知識

・旅行条件書の理解

航空会社コードの2レター

これは航空券の空席情報を調べたり、航空券を予約する際に必ず必要になります。国内や海外旅行に行く人であれば、すでに航空会社コードの2レターについて知っている人も多いかもしれません。

「航空会社コード」とは?
航空会社コード(こうくうがいしゃコード)は、航空会社を識別するために付けられる固有のコード。便名と共に表記される場合も多い。ただし、国内線やチャーター便を専門に運航する航空会社などの一部ではコードを持たない会社も存在する。
国際航空運送協会(IATA)によって定められるIATA航空会社コード(通称:2レターコード)、国際民間航空機関 (ICAO)によって定められるICAO航空会社コード(通称:3レターコード)の2種類がある。

引用:ウィキペディア

日本の旅行会社で働く場合は、IATA航空会社コードの2レターを使用します。主要旅行会社の航空会社コードは次の通りです。

日本航空JL全日空NH
タイ国際航空TGシンガポール航空SQ
フィリピン航空PRベトナム航空VN
マレーシア航空MHキャセイパシフィック航空CX
シンガポール航空SQ香港航空HX
チャイナエアラインCIエバー航空BR
エアアジアAKバンコクエアウェイズPG

この航空会社コードの2レターは、全ての航空会社コードを覚えることはできないため、配属された担当地域でよく使用するものを覚えておけばよいです。例えば、タイ担当の場合はアジア圏に就航している航空会社の2レターを覚えるイメージです。

新人研修ではこの2レターに関するレクチャーがあり、テストなどを実施する企業が多いです。

空港コードの3レター

航空会社にコードがあるように、それぞれの空港にもコードがあります。この空港コードに関しても航空券の空席状況を調べる時や航空券の予約の際に使用します。

「空港コード」とは?
空港コード(くうこうコード、airport code)は、空港ひとつひとつに付けられるコード。国際機関が定めたものとしては、IATAによるアルファベット3文字のコードと、ICAOによる英数4文字のコードがある。主要な空港は双方のコードを持つ。

引用:ウィキペディア

日本の旅行会社ではIATAの空港コードを使用します。主要空港コードは次の通りです。

成田国際空港NRT羽田空港HND
中部国際空港NGO関西国際空港KIX
台北TPE香港HKG
マニラMNLセブCEB
バンコクBKKプーケットHKT
ホーチミンSGNハノイHAN
クアラルンプールKULコタキナバルBKI
シンガポールSGNデンパサールDPS

この空港コードの3レターも新人研修では覚えることになります。

パスポートや査証の知識

海外旅行に行く際、パスポート(旅券)や渡航先によっては査証(ビザ)が必要になります。

パスポートに関しては、航空券やホテルの予約手配をする際にパスポート記載のローマ字の綴りが必要となります。特に航空券に関しては、1文字でも異なると飛行機の搭乗はもちろんチェックインすらできません。

またローマ字に関してはヘボン式ローマ字を通常は使用しますが、現在では非ヘボン式ローマ字も使用されるようになり、イレギュラーなローマ字表記にも対応しなければなりません。

査証に関しては、基本的には顧客自身で対応することが多いですが、旅行会社としては渡航先の査証に関して案内する義務はあります。また、査証が必要なくても、パスポートの残存期間が〇〇ヵ月必要などの条件もあるため、忘れずに案内しなければなりません。

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旅行条件書の理解

旅行会社にとって、また旅行会社のスタッフにとって、非常に重要なものが旅行条件書です。旅行条件書には契約の成立時期変更料及び取消料の規定旅程補償解除権などの記載があります。

参考資料:JTB旅行条件書

旅行条件書は、旅行の取扱説明書のようなイメージです。賃貸物件を契約する際、賃貸契約書や条件書を不動産会社から渡されますが、あまり細かい条件までは見ないですよね。しかし、旅行条件書は日々の業務でよく使用します。

なぜなら、旅行契約のトラブルで多い事例が旅行契約の成立時期や取消料などに関わることが非常に多いためです。

また、フライト遅延によるオーバーナイトディレイ(日をまたいで飛行機が遅れること)や台風などのトラブル時には解除権についての理解がないと対応ができません。

これらの旅行のルールについても新人研修で学ぶこととなります。

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また、社会人の基本として、接客対応や電話対応の研修も行いますし、会社のシステムの使い方についても学ぶこととなります。

最近ではオンラインからの旅行予約が多くなっていますが、これからの旅行会社はオンラインではできないコンサルティングをしていかなければ生き残ってはいけません。そのため、接客時のコンサルティング力についても勉強をしていかなければなりません。

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旅行会社の勤務が始まってから参加する海外研修とは?

旅行会社の勤務が始まってから参加する海外研修とは?

旅行会社の研修でもう1つ気になることと言えば、海外研修です。

海外研修は大きく分けて、2つあります。

旅行会社の海外研修

・FAMトリップ(ファムトリップ)

・自社研修

FAMトリップ(ファムトリップ)

旅行会社に入社して、配属された担当エリアの国へ海外研修に行けると思われがちですが、必ずしもそうではありません。逆に海外研修に行っている人の方が少ないかもしれません。

もし大手旅行会社で働いていて、販売店舗のカウンターセールスをしているなら、ほぼ海外研修はありません。稀に旅行会社内で販売店舗のスタッフを10名前後集めて海外研修に行くことがあったり、航空会社政府観光局が旅行会社の販売店舗スタッフに対してFAMトリップの募集を掛けることがあります。

FAMトリップとは、観光地の誘致促進のために現地視察をしてもらう研修のことを言います。研修の内容としては、航空会社のサービス体験観光地の視察ホテルの視察などが含まれます。ポイントとしては、現地を知ってもらうために基本的には王道の観光ルートを回ることが多いです。またホテルの視察する数自体は多くはありません。

研修内容によっては、現地のホテルや旅行会社と商談をするイベントへの参加もあります。

自社研修

自社研修は、基本的には担当者ベースで旅程を考えることが多いです。視察の頻度としては、1年に1回程度です。

そのため、視察したい観光地や今後商品化したいホテルなどをピックアップし、旅程を組んでいきます。ホテル視察の場合は1日に多い時で10軒~15軒見ることもあります。複数の都市を視察する場合は7日間で5都市などの旅程もあります。

もしホテルが密集している都市やエリアの視察の場合は、次のようなスケジュールがイメージとなります。

09:00 – 09:30ホテル①
09:45 – 10:15ホテル②
10:30 – 11:00ホテル③
11:15 – 11:45ホテル④
12:00 – 13:00昼食休憩
13:15 – 13:45ホテル⑤
14:00 – 14:30ホテル⑥
14:45 – 15:15ホテル⑦
15:30 – 16:00ホテル⑧
16:15 – 16:45ホテル⑨
17:00 – 17:30ホテル⑩
17:45 – 18:15ホテル⑪

インドネシアのバリ島のクタ地区やレギャン地区のように小規模リゾートが密集しているエリアであれば、もう少し多く視察することが可能です。

しかし、タイのプーケット島のようにそれぞれの地区が離れており、車で移動が必要な都市の場合は、1日で視察するホテルの数も少なくなります。

ホテル視察の際の主なチェックポイントは次の通りです。

ホテル視察のポイント

・客室の広さ

・客室のベッドタイプ

・客室からの景観

・客室のバスタブの有無

・客室のシャワーブースの有無

・客室のシンクの数

・客室のアメニティ

・客室のミニバー

・客室の3名利用時のベッドタイプ

・ホテルの施設(レストラン、スパ、プールなど)

・大型バスが駐車できるかどうか

・ビーチの綺麗さ

顧客から一番質問の多い内容が客室に関してになります。そのため、客室に関しては重点的に視察します。また、旅行会社ではファクトシートと言って、ホテルの客室や施設に関してのチェックシートがあります。チェック項目は100個以上ありますが、ホテル視察時に確認するようにしています。

観光地の視察の際は、実際に観光客になったつもりで観光地を回りますが、観光地までの移動時間や施設の入場料トイレの有無旅程の安全性などを確認します。レストランの視察の場合は、メニューの選定から実際に試食も行います。

現地視察のクオリティによって、旅行会社の商品造成のおもしろさや深みが変わってきます。

以上となります。

旅行会社に興味は沸きましたか?どんな会社であれ、入社時はたくさん覚えることがあります。また、働き続ける上で勉強は常に欠かせません。

旅行会社の場合は現地を見るということが非常に大切です。そのため、もし現地視察に行けることになった場合は、お遊び研修にすることなく、時間がある限り、現地で知識を吸収しましょう。

それでは、良い一日を!