旅行会社へ転職したいけど、旅行業界未経験者でもできるのかな。専門用語や専門知識がたくさんありそうだし。旅行会社への転職の際の志望動機で気を付けること何だろう。
この記事は、そんな疑問に答えます。
- 未経験者でも旅行会社へ転職はできるの?
- 旅行会社の職種とは?
- 旅行会社への転職の前に確認するべきこととは?
- 旅行会社への転職の際の志望動機で気を付けることは?
こんにちは、ツバサです。
旅行会社ってとても華やかなイメージを持たれていることが多いですね。それは、旅行を扱っているためで、「たくさん海外行けていいですね」とよく言われます。でも実際は、とっても地味!本当に地味なお仕事です。どちからというと事務的作業が多いです。
海外出張に行ってもプライベートの時間はなく、朝から晩まで視察でスケジュールが埋まっており、1日15軒ものホテルを視察する時もあれば、1週間で5都市を視察する時もあります。世間が休みの時は普通に働いているため、夏休みというものはいつも10月くらいの秋休み状態です。
しかし、旅行会社で働くことは楽しいこともたくさんあり、遣り甲斐もたくさんあります。
この記事では、「旅行会社への転職」について詳しく解説したいと思います。
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未経験者でも旅行会社へ転職はできるの?
旅行会社へ転職を考えている人がいつも心配していることは次のようなことです。
- 専門用語が多そう
- 専門知識がたくさん必要そう
- 航空券予約システムが複雑そう
- 航空券の種別や仕組みの理解が難しそう
- 海外の観光地やホテルに関する膨大な知識が必要そう
- 旅行業法が難しそう
旅行業界は航空券やホテルを取り扱うため、専門用語や専門知識がたくさん必要なのではと思われがちです。
そのため、異業種で働いている人や旅行業界が未経験の人でも旅行会社への転職ができるのかどうかという質問をよくされます。
答えは、「異業種や未経験の人でも旅行会社へ転職できます」です。
全く心配ありません。新人研修ですら2日間、3日間しかない旅行会社もたくさんあるため、仕事をしながら覚えていけば問題ありません。
航空券予約システムもパソコンと同じで、実際に画面を見ながら指を動かさないと覚えません。長年働いているスタッフですら、2週間もシステムを触らなければ忘れるくらいです。
覚えることはたくさんありますが、全てを覚える必要はなく、知識の引き出しをそれぞれ作ればOKです。
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旅行会社の職種とは?
旅行会社と言っても、いろんな職種があります。その種類と主な業務は次の通りです。
- リテーラー(カウンターセールスや手配、商品企画)
- ホールセラー(営業や手配、商品企画)
- ランドオペレーター(営業や手配、仕入れ)
- 添乗員(旅程管理、トラブル対応)
リテーラー
リテーラーは、JTBやHISのように店舗のツアーカウンターにて主に個人向けに旅行販売をしている旅行会社です。(団体旅行を取り扱う時もあります)ツアーカウンターで旅行の相談を受け、ツアーの紹介をしたり、旅行予約を受け付けたりといった業務になります。また、中堅旅行会社では、カウンターセールス以外にも予約や手配、商品企画を担当者ベースで行うことがあります。
✔ カウンターセールス
旅行商品の説明、旅行条件書や予約の流れの説明、取消規定の説明などを行います。そして、旅行予約の受け付けをします。カウンターでの接客以外にも電話やメール対応もあります。
✔ 予約&手配
大手旅行会社の場合、顧客より旅行の予約が入ったら、予約&手配チームが航空券の予約や海外のホテルの予約を行います。手配方法は主にシステムを介して行う場合もあれば、手配書を取引先にメールで送る場合もあります。
✔ 商品企画や仕入れ
ホテルや送迎、アクティビティの仕入れやパッケージツアーの商品企画を行う職種となります。仕入れに関しては海外から来るホテルの担当者と商談をしたり、海外の旅行博や商談会に参加することもあります。ツアー造成ではパンフレットの制作やインターネットサイトへのツアー掲載を行います。
中堅旅行会社の場合は、担当地域ごとにスタッフが分かれており、カウンターセールス、予約&手配、商品企画&仕入れの全てを1人の担当者が行う場合もあります。
ホールセラー
ホールセラーは、パッケージツアーを企画し、他の旅行会社へ卸売りする旅行会社のことを言います。ホールセラーでは、法人営業として外回りの営業もあります。
✔ 営業
基本的に外回り営業となり、旅行代理店への営業や学校や公官庁などへの営業を行います。営業の内容も様々でパンフレットの代売の依頼もあれば、団体旅行の提案や見積もりなどがあります。
✔ 予約&手配
営業チームが受注した旅行案件の予約&手配を行います。
✔ 商品企画や仕入れ
航空券や海外のホテルの仕入れや商談を行います。また、パンフレットの制作を行うこともあります。
ランドオペレーター
ランドオペレーターは、主に地上手配(ホテル、送迎、アクティビティ)を行う旅行会社です。
✔ 営業
旅行代理店へランドパッケージとして地上手配部分の営業を行います。また、旅行会社ごとでツアー造成したい内容は異なるため、その都度、地上手配部分の見積もりをします。
✔ 予約&手配
営業チームが受注した旅行案件の予約&手配を行います。
✔ 仕入れ
仕入れに関しては海外から来るホテルの担当者と商談をしたり、海外の旅行博や商談会に参加することがあります。
添乗員
添乗員は、出発から解散までの旅程を管理する職種となります。旅程管理者の資格が必要となります。
✔ 旅程管理
飛行機やホテルのチェックイン&チェックアウト、レストランでのオーダーなど、旅程に関することを同行して管理します。
✔ トラブル対応
飛行機の遅延や欠航、ホテルのオーバーブッキング、ツアー参加者の体調不良など突発的なトラブルに対して、早急な判断と航空会社やホテル、病院などに対しての説明や交渉を行います。
旅行会社への転職の前に確認するべきこととは?
旅行会社への転職をする前に、必ず知って、確認しておくべきことがあります。
それは、次の5つのことです。
- 旅行会社は基本給が安い
- ボーナスは期待しない方がいい
- 残業が多く、ピークシーズンは激務
- シフト制が多いため土日休みが少ない
- 中堅旅行会社では役職が空いていない
- 旅行は人生の分岐点になるという理解を持つ
旅行会社は基本給が安い
旅行会社で働く上で一番悩ましいことが基本給の安さです。
例えば、転職サイトdoda(デューダ)が発表している旅行業界の平均年収は次の通りです。
平均年収(全体) | 346万円 | |
平均年収(男女別) | 男性 | 397万円 |
女性 | 317万円 | |
平均年収(年代別) | 20代 | 303万円 |
30代 | 386万円 | |
40代 | 443万円 | |
50代 | 513万円 |
引用:転職サイトdoda(デューダ)・平均年収ランキング 最新版
サービス業全体の平均年収よりも低い結果となっています。
基本給が安いとどうなるかというと、ボーナスの支給額に影響します。また、退職金の計算にも影響します。
ボーナスは期待しない方がいい
旅行業界はボーナスを期待しない方がよいです。
なぜなら、外的要因により突発的な大ダメージを被ってしまうためです。
外的要因とは何かというと、台風、熱帯低気圧、火山、地震、津波、テロ、乱射事件、大規模抗議活動、鳥インフルエンザなどとなります。
最近の例でいうと、2018年9月に台風が大阪に直撃し、関西国際空港に行くための鉄道と道路が通行止めになったことや2019年4月にスリランカで起きたテロです。これらの外的要因により、顧客の旅行キャンセルが膨大な量となり、利益損失となりました。
このように突発的な外的要因により、旅行会社の売り上げや利益は大きく左右してしまい、ボーナスにも影響します。
残業が多く、ピークシーズンは激務
旅行会社は残業が多い業種としても有名です。
特に中堅旅行会社では販売、予約&手配、商品企画、仕入れを全て担当者ベースで行う製販一体で業務をしていることが多いです。つまり、日中の営業時間内はツアーカウンターで接客を行い、デスクに戻れば電話やメール対応に追われるため、営業時間終了後にようやく商品企画やツアー造成に着手することができます。
そのため、残業が多く、特にピーク時期には毎日忙殺されます。
しかし、良い傾向もあります。2017年に大手旅行会社のHISに労働局が強制捜査に入ってから、各旅行会社でも若干ではありますが対策を始め、働き方改革を行っているところもあります。
参考記事
シフト制が多いため土日休みが少ない
旅行会社は基本的に「人が休む時にたくさん働く」という業種です。
年末年始はお休みになりますが、ゴールデンウィークやお盆のような世間一般的なお休みの時期にも営業をしています。(役職者は年末年始の期間に緊急対応の当番として出社しなければなりません)
また、土日の週末もそうです。特にカウンターセールスを希望している人は、販売店舗は土日も営業をしており、来店接客も多いことから、土日出社は多くなります。休みはシフト制となるため、平日休みが必然と多くなります。
平日休みの場合、パートナーや周りの友人と休みが合わないことが多くなり、プライベートが充実しないと悲観的になる人もいます。
ホールセラーやランドオペレーターの場合は、基本的には土日休みとなります。
中堅旅行会社では役職が空いていない
中堅の旅行会社では、30代後半あるいは40代以上の社員と若手社員が働く、中堅社員の中抜け構造となっている旅行会社が多いです。
これは、旅行会社の離職率の高さを物語っていますが、役職のポジションは30代後半あるいは40代以上の社員が任されているため、役職の空きがありません。
そのため、特に気を付けないといけないことは、20代後半から30代前半で旅行会社へ転職をして、将来的に役職を目指そうと思っても、役職のポジションがなく、ずっと平社員のままの可能性があります。
僕の前職の旅行会社でも、転職組の40代のスタッフで平社員の人はたくさんいました。
役職手当で給料を増やさなければいけないため、基本給のみでは一向に年収は上がりません。
旅行は人生の分岐点になるという理解を持つ
旅行というと楽しそうなイメージがありますが、それぞれの旅行は顧客の人生の分岐点になっているということを十分に理解した上で働かなければなりません。
例えば、ハネムーン旅行の予約を受け付け、旅行会社のミスにより、ハネムーンが台無しになってしまう可能性があります。ハネムーンは一生に一度の旅行です。その重さを理解しなければなりません。
また、旅行というものは時に危険な場合もあります。僕自身、旅行業界で働き始めてから、旅行中の不慮の事故により、ゲストが亡くなるということも経験しています。そういった対応をしなければならない可能性があるということです。
海外の旅行会社で働いていた時は、現地に到着したゲストを無事に日本に帰国させるということを常に考えて仕事をしていました。
旅行会社はとても重たい仕事なのかもしれません。
旅行会社への転職の際の志望動機で気を付けることは?
僕自身、日本でも海外でも中途採用の面接官をしていましたが、志望動機のポイントは次の通りです。
- どういった業務に携わりたいか、なぜ旅行会社を志望しているのか
- 志望企業の特徴や強み → 志望企業の研究をしているか
- 自分自身の経験に裏付けされているか
- 志望企業でチャレンジしたいこと → 志望企業に貢献していく意思表示
これは新卒採用の時にもポイントになることですが、中途採用でも同じようなポイントとなります。ただし、自分自身の経験は社会人になってから成しえた実績や成果をもとにして、自分の存在価値を十分に書いた方が良いでしょう。
中途採用の場合、面接官の立場から見ているポイントは、次の通りです。
- 企業研究をしているかどうか
- 前職での達成や成果
- 一緒に働きたいかどうか
中途採用の面接では、前職で達成したことや成果について必ず聞くようにしていました。つまり、仕事上、何か1つでも最後までやり切ったかどうかということです。転職にはいろいろな事情がありますが、職を変えるということは途中で投げ出していないかということと紙一重です。そのため、「やり抜く」「やり切る」をしてきたかどうかを確認しています。
上記の通り、いろいろポイントはありますが、僕の場合は志願者が面接会場に入室した時の印象で9割くらいはすでに合否が決まっています。
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以上となります。
異業種で働いている人でも旅行業界未経験の人でも旅行会社へ転職はできます。
もし旅行会社へ転職するなら、2~3年後には海外の旅行会社で働くことを目標にするとよいかもしれません。僕自身は、日本の旅行会社で知識や経験を得てから、海外赴任を通して、海外の旅行会社で日本人観光客の受け入れをすることができ、とても勉強になりました。また、海外で日本人観光客を受け入れて現地の地上斡旋をすることはとても面白かったです。
それでは、良い一日を!